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マイグレーション(モダナイゼーション)基幹システム刷新ソリューション

既存のアプリケーション資産を最大限に活用し、
新しいIT基盤へ移行するマイグレーションサービス

昨今、企業のDX推進を目的とし、既存システム・構造の刷新が、ユーザー各社に求められています。
最新技術とレガシー技術の両面に精通した技術者の不足、システム刷新の基幹的猶予が少ないことや、移行リスクを考えた結果、既存システムからの「マイグレーション」を選択するお客さまが多いと注目されています。
キヤノンITソリューションズの「マイグレーションサービス」は、お客さまが作り込まれた貴重なアプリケーション資産を有効活用し、最新のITインフラやミドルウェアを用いたシステムに刷新いたします。

このような課題をお持ちのお客さまは、私たちにご相談ください

このような課題を解決

システムのモダナイゼーションにより、レガシーシステムが抱える問題点を解決します

  • 老朽化したシステムの運用コスト、メンテナンスコストが高い
  • メインフレームのハードウェア・ソフトウェアのサポート切れ
  • 開発生産性が上がらない
  • ディスク増設など、柔軟にハードウェアの拡張ができない
  • 最新のオープン技術が活用困難
  • 継続的なハードウェア保守が必要
  • 基幹システムの刷新までの猶予期間がない
  • メインフレーム技術者の不足・高齢化
  • 拡張性が悪く、DX推進が困難

マイグレーションとは?

既存のアプリケーション資産を最大限に活用し、新しいIT基盤に移行するソリューションです。
メインフレームなどで構築されたオンプレミスのシステム環境やプログラム、データ資産を新たに構築したクラウド環境へ移行し、ハードウェアの刷新を行います。
レガシーシステムからのマイグレーションにより、IT基盤の刷新を実現し、運用コストの削減とベンダーロックインからの解放を可能にします。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)を、円滑に推進するための環境整備を行い、最終的にはビジネスモデルの変革を促し、DX推進を支援します。

参考:モダナイゼーションの手法
リホスト リライト リビルド
概要  既存のシステムを、ビジネスロジックや開発言語を変更せずに、新しいインフラやクラウド環境に移行する手法。 既存のシステムを、ビジネスロジックを活かしつつ、開発言語や技術を変更して再構築する手法。 システム全体を、ゼロから設計し直し、ビジネスロジックを再定義して構築する手法。
費用 ☆☆☆ ☆☆
難易度 ☆☆☆ ☆☆
開発期間 ☆☆☆ ☆☆
業務拡張/改善/変革 ☆☆ ☆☆☆

モダナイゼーションの手法は3種類ありますが、システムの特性を見極めて手法を選ぶことが肝要です。当社では主に安心・安全・確実な手法であるリホストを推進しています。

サービスメニュー

メインフレームから迅速、かつ、高品質にモダナイゼーションを実現

リホスト方式によるマイグレーションサービスです。精度の高い変換ツールにより、既存資産を最大限活かす形でオープン化します。徹底したツール化によるストレートコンバージョンは、手修正を排除し、資産凍結の期間が短く、テスト工数の大幅削減が可能です。

マイグレーションの付帯ご提供サービス

キヤノンITソリューションズのマイグレーション、3つの特長

徹底したツール化、自動化によって品質を確保

安定性と信頼性、高品質で低リスクなマイグレーションを提供する『ストレートコンバージョン』

マイグレーションの自動化を支援するベースパッケージをご提供しています

当社独自のツールによる『ストレートコンバージョン』により、品質の確保を行っています。これにより、再変換が可能なので、資産凍結の期間を最小限にでき、品質が高く、均一が図られ、マイグレーションにおける最大リスクとなる手修正を極めて少なくします。

マイグレーションイメージ図(移行概要図)
  • 徹底したツール化による手作業の排除と品質の確保
  • 資産凍結期間の最小化
  • テスト工数の大幅削減

すべてのマイグレーションツールは自社開発

お客さまの環境に合わせて、柔軟かつ迅速にカスタマイズが可能

テスト工数の大幅な削減が可能

お客さま環境のマイグレーションにて使用するすべてのツールは、これまでの経験で培った業務・開発ノウハウに基づき自社内で開発していきます。当社が保有する基本ツールをベースに、お客さまにフィットしたマイグレーションツールにカスタマイズします。実績豊富なツールをベースとすることにより高品質な状態からスタートできます。

マイグレーション ツール説明図
  • 発生した不具合は、変換ツールを修正することで吸収し、全資産を再変換することで、影響するすべてのプログラムやJCLなどの不具合を、一挙に解消することができます。
  • 常にツールで再変換できる状態を保ちますので、移行元の資産が変更されても、再変換することで迅速に反映できます。そのため、資産凍結期間を本番リリース前の短期間に限定することが可能です。
  • 手修正による品質低下を防止し、各種自動化ツールにより、テスト工数の大幅な削減を実現します。

参考:手修正による品質低下の例

手修正を多様すると、プロジェクト開始後すぐに資産凍結が必要となるケースが、ほとんどです。

  • 手修正ミス→品質の低下→テストの長期化
  • 多量の変更資産反映のため、何度も手修正
  • そもそも、大規模システムは長期間の資産凍結が困難

当社独自テストツールの活用

端末シミュレータ(本番電文を用いたオンラインテスト実施ツール)、Web版端末シミュレータ、各種コンペアツール などをご提供します。

4GL言語、プリコンパイル言語等への対応

COBOL以外の言語(IDLⅡ、COBOL/S、Natural、EASY等)についても、当社独自開発ツールにより、短期間・高品質な変換を実現します。

マイグレーション専門部隊のプロフェッショナルな要員

メインフレームユーザー時代の知見と、30年以上にわたり「マイグレーション専門組織」として完遂した120件以上の案件から得たノウハウが強みです

かつて巨大なメインフレームユーザであった私たちは、多くのコンサルタントやSEが、業務ノウハウ・システム開発技術を有しています。ノンストップかつ精密な生産管理を支えたシステム技術を用いたマイグレーションをご提供します。

マイグレーション専門組織(体制)
写真:マイグレーション専門チーム(イメージ)
  • 現行システムを解析し 最適なシステムを提案する ITコンサルタント
  • レガシーとオープン、両方の知識・技術を蓄積したエンジニア
  • マイグレーション特有の進め方を熟知したプロジェクトマネージャ

移行実績

1992年からメインフレーム間のマイグレーションを開始し、2003年からはオープンシステムへの移行に着手しました。これまでに数百万ステップ以上の大規模案件を中心に、120件を超える豊富な実績を持ち、移行元のメインフレームや移行先のオープンシステムまで、多岐にわたる種類を経験しています。

分類 From To 案件数 PRG本数 技術要素
1992年~
メインフレーム間
マイグレーション
NEC ACOS-6 NEC ACOS-4 11 45,000 IDLⅡ、COBOL/S、PL/I、ADBS、VSAS
IBM OS/390 1 14,000 COBOL/S、ADBS
三菱 GOS IBM OS/390 14 28,000
2003年~
メインフレーム to
オープンシステム
マイグレーション
IBM OS/390 各種UNIX、Linux 19 16,900 EASY、IMS-DB、DB2、ADABAS/NATURAL
Windows 6 7,500 VB、IMS-DB、DB2、ADABAS/NATURAL、QMF、REXX
IBM z/OS SUSE Linux 1 7,000 IMS-DB
Windows 2 3,300 EASY、ADABAS/NATURAL
Windows
(Rocket®Enterprise Serverへの移行)
4 4,500 IMS-DB、DB2、Rocket®Enterprise Server
RHEL
(Rocket®Enterprise Serverへの移行)
3 16,900 DB2、Rocket®Enterprise Server
富士通 MSP Windows 3 4,100 ADABAS/NATURAL
NEC ACOS-6 HP-UX 1 13,000 IDLⅡ、COBOL/S、ADBS
NEC ACOS-4 HP-UX 6 26,200 COBOL/S、ADBS、RIQS、VSAS
Windows 10 25,730 IDLⅡ、COBOL/S、HPL、NLⅡ、ADBS、RIQS、VSAS
NEC ACOS-2 Windows 1 120
言語変換対応 EASY COBOL 5 4,950 メインフレームCOBOLへの変換も可能
Natural COBOL 7 8,520
IDLⅡ COBOL 6 4,230
NLⅡ COBOL 2 430
ASM COBOL、C 6 350
HPL COBOL、C 8 260
Visual Basic 6.0 Visual Basic .NET 2 570
バージョンアップ対応 各種UNIX、Windows 各種UNIX、Windows 6 - 当社がメインフレームからマイグレーションしたサーバのバージョンアップ

お客さま事例

大規模メインフレーム案件を中心に積み上げたマイグレーションの導入事例をご紹介します。

マイグレーションの「6つのステップ」

STEP 1事前検討(棚卸・アセスメント・POC)

マイグレーションプロジェクトを本格開始する前には、充分な事前検討が必要です。ヒアリングシートによるお客さま環境の把握、アセスメントによる移行対象範囲と大まかな移行方針の策定、POCによる移行の実現性と性能観点での確認を実施します。これらをもとにプロジェクト全体のリスクを見極め、作業計画を精緻化します。

STEP 2移行要件定義

移行先システムの要件をお客さまと調整し、マイグレーションの移行方針を確定します。
システム構成などの環境面や、移行するアプリケーション範囲などを確定させるとともに、移行元/移行先システムで互換性の無い箇所(非互換)を調査し、マイグレーション用ツールのカスタマイズ範囲を確定させます。

STEP 3移行方式設計・ツールカスタマイズ・資産変換・パイロットテスト

移行方針に基づいて移行方式を設計し、ツールのカスタマイズと小規模な評価を実施します。

  • カスタマイズが必要な機能について、移行方式の設計を実施します。
  • 移行方式設計に基づいて、ツールのカスタマイズを実施します。
  • 移行対象となるアプリケーション資産の変換を行います。
  • 移行方式設計の検証を目的として、実際の資産とデータを用いた小規模なテスト(パイロットテスト)を実施します。

STEP 4現新照合テスト

現行システムと移行先システムで同一アプリケーションを実行し、結果の同値性を比較検証します。
パイロットテストよりも、評価対象範囲を広げて実施することで変換ツールの精度、適合性を幅広く確認します。不具合を検出した場合は、変換ツールを修正し、対象資産の再変換(横展開)を繰り返すことで、システム全体の品質を高めていきます。

  • テスト対象ジョブを、現行システムとオープンシステムで走行し、現行システムの結果と比較検証を行います。
  • オンラインは、端末シミュレータを用いたテストにより高品質で効率のよいテストが可能となります。また、端末シミュレータを用いることで、現行システムでのテストシナリオ作成工数を大幅削減することができます。

STEP 5総合テスト

システム全体の動作確認を実施します。
本番データを用いて、オンライン処理やバッチ処理を動作させ、一連の業務処理の正当性を確認します。また性能面、運用面などの非機能要件の最終確認も実施します。

  • オンラインとバッチ間の結合テスト
  • サブシステム間の結合テスト
  • 外部サーバーやPCとの連携テスト
  • 総合テスト
  • ツールの適合度が高い場合、状況に応じて工程を省略または簡易化します。

STEP 6本番切り替え・本番後フォロー

移行元システムから移行先システムへデータを移行し、本番稼働を開始します。
外部接続先システムとのインタフェースも同タイミングで切り替え、移行先システムでの運用を開始します。

付帯サービス

各場面ごとに応じて、またはお試しとして付帯サービスもご用意しています。

Restore(COBOL再生)サービス

メインフレームやオープンシステムでCOBOLは、適材適所に残し、Javaや.NET等の別言語と組み合わせて共存させていくことが有効な選択肢の一つです。 既存システムに大幅な変更要件がない場合は、「Restore」(当社独自の新メニューでCOBOL再生を意味する)で保守を容易にする対応を行ったうえでベテランから若手にノウハウを継承していただき、持続可能なシステムへと再生します。

  • システム内で項目名を統一し、ソースコードにコメントを付加することで視認性を高めたり、 影響検索ツール導入することで保守効率が向上します。
  • 業務と現行システムを熟知した要員から若い要員へノウハウを継承し保守体制が増強できます。

ソースコード変換のサンプル

コード値の意味をコメントとして挿入、項目名をシステム内で統一し日本語化
ロジックの変更がないので基本的にテスト不要

上記サンプルは一例です。変更頻度の高い項目のハードコーディング(プログラムに’012’等の値を直書き)を止めてDB化することで、プログラムを変更しなくてもコード値を変更できるようにする変換や、デッドロジック(動くことのないロジック)をコメントで明示化する変換等が可能です。お客さまのご要望やご予算、納期に応じて変換内容を決定します。詳細は、お問い合わせください。

マイグレーション・コンサルティング・サービス

マイグレーションを検討したい、始めたい。あるいは、既にマイグレーションを実施中だが、トラブルが多くなんとかしたい。といった場合にぜひご利用ください。

メインフレーム技術支援サービス

メインフレームからのリホスト、リライト、リビルドを検討・実施しているが、メインフレームの技術者が不足している。階層型やネットワーク型データベースを使っているプログラムを解読して仕様を作りたいといった場合にご支援します。

データ移行サービス

マイグレーションサービスから切り出してデータ移行サービスをご提供します。

例えば、

  • スクラッチ開発を行っているが、短期間で安価にデータ移行したい。
  • NDB(ネットワーク型データベース)のADBSから、メインフレームに負荷を掛けずにデータ移行したい。
  • マルチフォーマットや例外データのクリーニングに対応したコード変換を行いたい。
  • EBCDICとASCIIでSORT順非互換が発生するデータや、データ移行後にSORTが必要なフィールドを見つけたい。

といったケースでご利用いただけます。

  • スクラッチ開発のデータ移行仕様に合わせる等、ご要望により柔軟なカスタマイズが可能です。

言語変換サービス

マイグレーションサービスから切り出して言語変換サービスをご提供いたします。

例えば、

  • メインフレームは継続して使用するが、特殊な言語の使用を止めたい。
  • 特殊な言語がネックとなって、マイグレーションができない。
  • Easytrieve Plus→COBOL、IDLⅡ→COBOL、NLⅡ→COBOL 等々

といったケースでご利用いただけます。

  • ミドルウェアの仕様に合わせる等、ご要望により柔軟なカスタマイズが可能です。

エミュレーションツールを用いたマイグレーションサービス

Rocket®Enterprise Serverは、IBM z/OSの主要な機能をエミュレーションしています。CICSトランザクション、IMSトランザクション、IMS-DB、JCL等がメインフレームと同様に使用できます。

Rocket®Enterprise Serverがサポートしていない機能や運用をサポートする機能は、当社の変換機能やツール群を用いて補完いたします。Rocket®Enterprise Serverへのマイグレーション実績が豊富な当社にお任せください。

  • エミュレーションツールが対応していない機能は、当社の変換機能等で代替します。

コラム・レポート

経済産業省「DXレポート」に見る『2025年の崖』バナー画像

経済産業省「DXレポート」に見る『2025年の崖』

2018年に経済産業省が公表した「DXレポート」の中で、複雑でプラックボックス化したレガシーシステム残存に起因する経済損失の発生を『2025年の崖』として警告されています。それ以降、企業のDX推進が加速しましたが、慢性的なIT人材不足や新型コロナウイルス感染症などの影響により、本質的なDXの取り組みが遅れています。

舞呉コボ郎のマイグレーション放浪記

舞呉コボ郎による30年以上の実績で得た知見やこぼれ話、プログラミング言語「COBOL」の解説など、マイグレーションに携わる方必見のコラムです。

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