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2025年の崖対応についてマイグレーション(モダナイゼーション)

2025年の崖と言われていますが、メインフレームユーザ様が悩まれていることを整理して問題点を列挙し、当社のマイグレーションが一助となる部分について、ご説明します。

マイグレーションで出来る2025年の崖対応

ユーザ調査(キヤノンITソリューションズ調べ)

当社では、メインフレームの利用状況と、マイグレーションの検討状況についてユーザに聞き取り調査をしました。

メインフレーム利用状況(維持・運用費用)
メインフレームの維持・運用費用を尋ねた。ハードウェア費用とソフトウェアライセンス費用は、 平均で月額66百万円、年間では約8億円。
メインフレーム利用状況(維持・運用費用)
メインフレーム利用状況(維持・運用人数)
メインフレームを維持運用している企業は平均で26名で、51名以上で維持運用している企業が全体の20%以上。
メインフレーム利用状況(維持・運用人数)
マイグレーション検討状況
マイグレーションの検討状況を尋ねた。「マイグレーションは検討段階、未検討」が65%以上。
マイグレーション検討状況

問題点

  • ハードウェア、ソフトウェアのコストが高額

    ①ハード/ソフトが高コスト

  • 利用部門の改善要望に対して十分に応えられない。または、維持だけで精一杯

    ②アプリケーション改善が非効率

    その理由は、

    • JCLやプログラムの作りが複雑でスパゲティ化、業務とシステムの作りを熟知したアプリケーション技術者が居ないか限られているので、実現性の検証や見積りだけで多額の費用や工数が発生

      ③資産のスパゲティ化

      ⇒ ④アプリケーション技術者不足

    • メインフレームのインフラ系技術者が居ない、または、接続可能なディスク装置がない等の諸元値限界の問題でデータベースやオンラインシステムが拡張できない制約がある

      ⑤インフラ系技術者不足

      ⑥諸元値の限界

    • 開発環境の容量が小さい、本番と同様のマスタDBが存在しない等、必要十分なテストができず、生産性も悪い

      ⑦開発環境が脆弱

    • COBOLやPL/I等のレガシー言語のプログラマを確保し難い

      ⑧プログラマの確保難

    • 要件を満たす市販ミドルウェアが使えない

      ⑨有用な市販ミドルウェアの適用難

これらの問題について、完全な解消方法はないのが現実

  • ERPの導入が一番望ましいと、ほとんどの皆様が考えられています。しかし、「業務をパッケージに合わせること」は至難の業であり、アドオン開発が多くなるとERP導入のメリットがなくなります。
  • 自前でシステム開発をするには、多額の費用と期間が必要で、失敗するリスクも高くなります。
    開発に携わった人材の囲い込みと新たな人材の継続的な育成ができないと、再度レガシー化します。

当社のマイグレーションソリューションでできること

  • 当社は31年間(2023年4月現在)マイグレーションビジネスを継続しています。
    その間、様々な案件を経て、マイグレーションに精通した人材と、各種の変換を行うツールやメインフレーム互換機能を提供するツールを育てて参りました。
  • これらのツールを用いることで、メインフレームで稼働するアプリケーション資産をストレートにオープンシステムへ移行することは、リスクなく実現できるレベルになっています。しかし、ストレートコンバージョンだけでは、メインフレームユーザが抱えられている問題を解消できないものもあります。例えば、基本的に言語変換は行わず、移行後の言語はCOBOLのままとなり、ビジネスロジックも変更しませんので、スパゲティ化の解消はできません。
    しかし、マイグレーション後に段階的にアプリケーションシステムを再構築する、移行したCOBOLと新たな開発に用いる言語を融合させるなどの開発方針を明らかにし、それを実現するために+αのオプションを加えたマイグレーションを行うことが可能です。
    これにより、根本的な問題解消への道筋をつけることができます。
メインフレームユーザが
抱えられている問題
当社の標準マイグレーション
による期待効果
当社の標準マイグレーションに
+αのオプションを加えた場合の期待効果
①ハード/ソフトが高コスト           改善可能 改善可能  
②アプリケーション改善が非効率 改善可能 改善可能 移行後、段階的に再構築すれば緩和可能 移行後、段階的に再構築すれば緩和可能
③資産のスパゲティ化   移行後、段階的に再構築すれば緩和可能 移行後、段階的に再構築すれば緩和可能
④アプリケーション技術者不足   移行後、段階的に再構築すれば緩和可能 移行後、段階的に再構築すれば緩和可能
⑤インフラ系技術者不足 改善可能 改善可能  
⑥諸元値の限界 改善可能 改善可能  
⑦開発環境が脆弱 改善可能 改善可能  
⑧プログラマの確保難   移行後、段階的に再構築すれば緩和可能 移行後、他言語で段階的に再構築すれば緩和可能
⑨有用な市販ミドルウェアの適用難 改善可能 改善可能  

当社マイグレーションのオプション例

お客様のご要望を伺い、ストレートなマイグレーションを基本として、性能・納期・コスト面で実現性を重視した+αのオプションをご提案をいたします。

A.標準的なマイグレーション
  • 改善できること
    • ハード/ソフトが高コスト
    • インフラ系技術者不足
    • 諸元値の限界
    • 開発環境が脆弱
    • 有用な市販ミドルウェアの適用難
  • 注意点

    アプリケーションの内容は変わらないのでアプリケーション技術者やCOBOLプログラマについての状況は変わらない。

標準的なマイグレーション説明図
B.アプリケーション改修を阻害する制約事項を排除するように変換(DBやファイルに項目追加等)
  • 改善できること

    Aに加え

    • アプリケーション改善非効率の段階的緩和
  • 注意点

    アプリケーションの内容は変わらないのでアプリケーション技術者やCOBOLプログラマについての状況は変わらない。

アプリケーション改修を阻害する制約事項を排除するように変換説明図
C.移行後に他言語と共存できるようにDBやファイルを変換
  • 改善できること

    Aに加え

    • アプリケーション改善が非効率の段階的緩和
    • 資産のスパゲティ化の段階的緩和
    • アプリケーション技術者不足の段階的緩和
    • プログラマの確保難の段階的緩和

      移行後に当社製品WebPerformerを用いて効率的に開発することも可能

  • 注意点

    移行直後はアプリケーションの内容と言語は変わらないので、段階的に他言語で再構築することで、新たなアプリケーション技術者を育てていく必要がある。

移行後に他言語と共存できるようにDBやファイルを変換説明図