MREAL Visualizer3D CG合成表示ソフトウェア
CAD・CGデータを表示するアプリケーション
MREAL Visualizerは現実映像に3D-CGを表示する専用ソフトウェアです。MREAL Display装着者の位置姿勢計測情報を元に、現実映像に3D-CGを合成します。
システムの概要

MREAL Visualizerは[プレイヤー]と[シーンサーバー]の2つのモジュールを持ちます
モジュール①:シーンサーバー
MREALを利用する空間に表示するシーンを構築するアプリケーションです。CADやCGソフトから合成する3D-CGを読み込み、位置やスケールなどの編集・管理をします。
モジュール②:プレイヤー
MREAL Displayの視線(映像)カメラから入力された現実映像情報に、シーンサーバーが管理する3D-CG情報を合成して、映像(シーン)を生成し、MREAL Displayに出力・3D-CGモデルを操作します。
このような課題をお持ちのお客さまは、私たちに、ご相談ください
このような課題を解決
- 設計データ(CAD)をダイレクトにMREAL映像に読み込みたいお客さま
- 3D-CGモデルと現物を組み合わせた動的シミュレーションを行いたいお客さま
- 複数人や離れた拠点間で実寸大の3Dデータを共有したいお客さま
特長
CAD・CGデータを表示
MREAL Platformと連携し、3D-CGをMR体験用に最適化して読み込めるアプリケーションです。自分の手を使ったハンドオペレーションや干渉チェックといったインタラクティブな機能を多く取り揃えております。

シーンの構築
MR空間上に読み込んだ3D-CGの位置やスケール、表示状態を自由に編集して、シーンを作成することが可能です。作成されたシーンは瞬時に切り替えることができますので、組立工程に合わせて表示する部品をアレンジできます。

MREAL遠隔連携
複数人、離れた拠点間で実寸大の3Dデータを共有し、コミュニケーションギャップによる課題を解決します。HMDだけでなくタブレットとも連携できるのでより多くの人と共有できます。また、セキュリティ対策としまして管理者による接続制限機能があります。

機能
指先ひとつで操作できる画期的な「ハンドオペレーション」

MREAL Displayを通して見える空間に浮かぶタッチメニューを指先ひとつで操作したり仮想CGオブジェクトを自在に動かしたりできる画期的な「ハンドオペレーション」機能を実現しました。
モノを扱う人の姿勢や作業スペースの確認など、自身の感覚でCGの位置を調整でき、より実践的な検証の実施に寄与します。
また、補助機能として音声認識による9つの音声コマンドをサポート。ハンドオペレーションとの組み合わせで、メニュー操作による中断を減らし、よりスムーズなオペレーションが可能です。(MREAL Displayの機種によっては別途マイク等の追加機材が必要となります)
忠実なモノの動きを再現する制限移動・回転軸編集機能と柔軟なシーン構築のためのノード編集機能

オブジェクトの制限移動軸や回転軸を事前に編集指定する機能を備え、CGデータの挙動を現物に近づけて忠実な検証を可能にしています。
また、柔軟なシーン構築のためのノードコピー・カット・ペースト編集機能もサポートしています。
また、より現実に近いオブジェクトの動きを手早く設定するため「ドラッガー中心設定」「ノード移動範囲・回転範囲設定」の各機能を強化しました。
さらに、素早い視点切り替えを実現する「切り替え視点追加(2点→7点)」「Undo/Redoショートカットキー追加」、手早く詳細にプレーヤー状況把握ができる「ステータス表示」機能強化、HMD物理ボタンへの「ハンドオペレーションON/OFF」割当機能追加、メニュー構成の最適化など、操作性向上のための改善を行いました。
ターゲット軌跡の記録再生

ターゲット登録された複数のモノの動き(軌跡)を記録し、それを再生する機能を実現しました。
再生時は別の視点からもその動きを見ることができ、多角的な課題抽出に役立ちます。
登録モデル変更で再生時に表示されるモノを変更することもでき、複数のモデルの比較も可能です。
再生するターゲットを任意に選ぶ(一部を除外する)ことも可能で、作業手順や工具取り回しの学習などにも活用できます。
長時間にわたる一連の作業工程(トラック)は、複数の部分(クリップ)に分割して切り出す(エクスポート)ことも可能です。
高度な接触判定

従来の登録工具や手と仮想CGオブジェクトとの接触判定に加え、ターゲット同士の接触判定や頭部ターゲット接触判定などより高度な接触判定が可能になりました。
緻密な工程シミュレーションや正確性の高い作業姿勢シミュレーションによる安全性検証などに寄与します。
また、接触判定対象を事前登録してシーン毎に切り替える機能、接触の痕跡を記録する接触時カラーマスクモデル登録・出力機能など、接触判定をサポートする機能も充実しました。
シーンビューアー
シーンサーバーで構築されたシーンを確認するビューア
ターゲット設定
特定のモデルとターゲットを追従させるための設定
マスクオブジェクト
モデルに重畳されている現物を正しい奥行き関係で表示させるためのCG形状を設定
データ軽量化
条件を指定し、モデルを非表示
複数人遠隔利用
複数人、遠隔地でMREAL映像を同時体験
3D-UIメニュー
ゲームコントローラ利用時のUI
タブレット連携

タブレット型PCを利用したMREAL Displayの映像確認
MREAL Visualizer 3.6の新機能
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色透明度設定
ノードの色・透明度を変更することが可能
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接触マージン設定
判定対象のノードをマージン(+,-方向)設定が可能
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プロパティエリア四則演算
シーンサーバーのプロパティエリアの数値入力で四則演算が可能
位置、姿勢、Scale、ドラッガーの位置・姿勢の四則演算が可能 -
バウンディングボックスの対角線長
選択ノードのバウンディングボックスの幅(W)、高さ(H)、奥行(D)、対角線長を表示
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組み込み可能ファイル形式
FBXデータが読み込み可能
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シーンステートマネージャー
色・透明度設定が登録可能
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補助座標軸表示
シーンビューアー、プレーヤー画面に選択ノードの座標軸を表示
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ローカルPCプレーヤーの自動起動
1台のPC内にシーンサーバーとプレーヤーが導入されている場合、シーンサーバー起動と同時にプレーヤーを起動する設定
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MREAL Visualizer Element
MREAL Visualizerのビューイング機能に特化したライセンス
ソリューション・製品・サービスラインナップ
MREAL Visualizer ラインナップ
機能モジュール | 説明 |
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Visualizer 3.6 | MREALを利用する空間に仮想物(3D-CG)を表示するソフトウェア |
Visualizer 3.6 Element | MREAL Visualizerのビューイング機能に特化した新しいライセンス |

関連製品・オプション
Converter 各種ファイル変換
CADデータの変換ツール。Visualizer 3.6 Converterモジュールと各種CADデータ毎にプラグインモジュールが必要になります。
機能モジュール | 説明 |
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Visualizer 3.6 Converter | CADデータの変換のベースモジュール |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for CATIA V4 | 対応Version:~4.2.5 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for CATIA V5 | 対応Version:~R2023 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for CATIA V6 | 対応Version:~R2023 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for NX | 対応Version:V11.0 to NX 12.0, NX1847 to NX2212 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for Creo | 対応Version:Pro/Engineer 19.0 to Creo 10.0 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for SOLIDWORKS | 対応Version:From 97 up to 2023 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for JT | 対応Version:~v10.6 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for IGES | 対応Version:5.1, 5.2, 5.3 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for STEP | 対応Version:AP 203 E1/E2, AP214, AP242 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for Parasolid | 対応Version:~v35.1 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for IFC | 対応Version:IFC2x Editions 2, 3 and 4 |
Visualizer 3.6 Converter Plug-in for FBX | 対応Version:ASCII: from 7100 to 7500, Binary: all |
遠隔共有/TV会議連携オプション
遠隔多拠点間でシーンを共有できる「遠隔拠点モード」が使用可能。
「遠隔拠点モード」とは外部ネットワークを通しシーンサーバーと複数のプレーヤーを同時接続することで、遠隔多拠点間で複数人が同時にシーンを共有できます。
遠隔拠点モード接続時にTV会議システムを利用することで、 MREAL Visualizerが入っていないPCでも、複数の遠隔拠点プレーヤー映像の確認や情報交換が可能になります。
機能モジュール | 説明 |
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Visualizer 3.6 Remote Scene Sharing for Scene Server | 複数人プレーヤーで、シーンを共有する場合プレーヤーのコントロールを行う |
Visualizer 3.6 Remote Scene Sharing for Player | MREAL映像の視聴と同時に、視聴中の3DCGモデルの操作可能 |
Tablet PC連携オプション
タブレットPCにタブレットプレーヤーを入れることで、プレーヤーの映像をタブレットPCで確認することが可能になります。 タブレットPCからMREAL体験者に指示を与えることも可能です。
機能モジュール | 説明 |
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Visualizer 3.6 Converter Tablet Player | タブレット型PCを利用して接続されたプレーヤーの映像を視聴可能 |
製品仕様
MREAL Visualizer3.6/MREAL Visualizer3.6 Player
必要システム | MREAL ディスプレイ | キヤノン MREAL Display Series |
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MREAL Platform | MREAL Platform 2024 | |
OS | Windows 10、Windows 11 対応言語:日本語/英語 |
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基本要件 | CPU、メモリー、ハードディスクスペースなどの基本要件は、ご使用いただく環境(マーカーや計測対象となるターゲットの数、アプリケーションで描画するCGのサイズやノードなど)により異なります。詳細はキヤノンITソリューションズまたは販売店にお問い合わせください。 | |
対応ファイル形式 | VR標準形式 | VRML |
CADネイティブ形式 | CATIA V4 / CATIA V5 / CATIA V6 | |
Siemens PLM Software's NX | ||
Creo Parametric(Pro/ENGINEER) | ||
SOLIDWORKS | ||
CAD標準形式 | JT | |
IGES | ||
STEP | ||
Parasoid | ||
Industry Foundation Classes(IFC) | ||
3Dオーサリング形式 / 交換形式 | FBX |
MREAL Visualizer 3.6 Tablet Player
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※
MicrosoftおよびWindowsは、米国Microsoft Corpraion社の米国および他の国における登録商標または商標です。
必要システム | タブレットPC | Microsoft Surface Pro7、Microsoft Surface Pro8 |
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OS | Windows 10、Windows 11 対応言語:日本語/英語 |
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ネットワークインタフェース | TCP/IPプロトコルが利用可能なネットワーク環境 | |
無線LAN機器 | IEEE 802.11acに準拠しているルーター |
コラム・レポート
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キヤノンITソリューションズ株式会社 (製造・流通ソリューション事業部門) 製造ソリューション事業部 製造ソリューション事業企画本部