開発仕様

Aurora Imaging Library 開発仕様

Aurora Imaging LibraryのAPIには、画像処理、分析、アーカイブのツールのほかに、画像キャプチャ、注釈、表示の機能も含まれています。APIとこれに伴うユーティリティは、アプリケーション開発を円滑にし高速化することで多くのユーザから評価されています。

移植可能なAPI

Aurora Imaging Library(旧MIL)のC言語 APIは直感的に使いやすいだけでなく、移植可能でもあります。サポートするフレームグラバーまたはオペレーティングシステム間でアプリケーションを容易に移植できるため、プラットフォームを柔軟に選択でき、開発への初期投資が保護されます。

簡素化されたプラットフォーム管理

Aurora Imaging Library(旧MIL)の構成および診断ツール

Aurora Imaging Library(旧MIL)を使用すると、開発者が下位のプラットフォームを意識する必要がなくなります。Aurora Imaging Library(旧MIL)は、各プラットフォームの仕様に合わせて、管理(ハードウエア検出、初期化、バッファコピーなど)を簡単にできるように設計されています。開発者は、バッファの物理アドレスなどの一部のプラットフォームリソースを直接取り扱うことができます。また、デバッグサービス(関数のパラメータチェック、追跡、エラー報告)と、構成および診断用ツールも組み込まれています。

マルチタスク向けの設計

Aurora Imaging Library(旧MIL)はマルチプロセス、マルチタスクのプログラミングモデルをサポートするため、Aurora Imaging Library(旧MIL)データを共有しない複数のAurora Imaging Library(旧MIL)アプリケーションや、複数スレッドでAurora Imaging Library(旧MIL)データを共有する単一のAurora Imaging Library(旧MIL)アプリケーションを開発できます。Aurora Imaging Library(旧MIL)は、共有Aurora Imaging Library(旧MIL)データにアクセスし、同じAurora Imaging Library(旧MIL)リソースを使用する複数のスレッドが互いに干渉しないように保証するメカニズムを提供します。また、アプリケーションの移植性を高める、プラットフォームに依存しないスレッド管理も提供します。

サポートするデータ形式

Aurora Imaging Library(旧MIL)では、1、8、16、32ビットの整数型と、32ビットの浮動小数点型で保存されたモノクロ画像などのデータを操作できます。また、パックドまたはプレーナーのRGB/YUVフォーマットで格納したカラー画像も取り扱うことができます。データ種別間の変換を効率的に実行できるコマンドも含まれています。

柔軟で信頼性の高い画像キャプチャ

アナログ、Camera Link®、USB3 Vision、GigE VisionTM、IEEE 1394 IIDC、SDI 、CoaXPressなど、ビデオのフォーマットはかつてないほど多様になっています。Aurora Imaging Library(旧MIL)はこれらのインターフェースをすべてサポートし、Zebra Technologies Imagingまたはサードパーティのハードウエアを介して直接取り扱うことも、サードパーティのSDKと連携して取り扱うこともできます。Aurora Imaging Library(旧MIL)は、標準、高解像度、高速レート、フレームオンデマンドカメラ、ラインスキャナー、スロースキャンデバイス、カスタムデバイスなど、カラーまたはモノクロソースからキャプチャした事実上すべての画像を取り扱うことができます。

より正確で迅速なレスポンスを得るため、Aurora Imaging Library(旧MIL)はオペレーティングシステムのカーネルモードで、マルチバッファによる画像のキャプチャ制御を実行できます。HMI管理、ネットワーク処理、ディスクへのアーカイブなどでホストCPUの負荷が高いときでも、画像キャプチャは1秒当たり千単位のフレームレートでの計測を保証します。マルチバッファメカニズムは、処理時間がキャプチャ時間を超えることがある状況でもキャプチャと処理を同時に実行できるコールバック関数をサポートします。

GigE Vision™のサポート

GigE Vision<sup>™</sup>

GigE Visionインターフェース用に、Aurora Imaging Library(旧MIL)は下層のハードウエアを最大限に活用し、CPU使用率を低く抑えながら、すぐに処理できる画像を用意するドライバーを提供します。このドライバーはオペレーティングシステムのネットワークスタックと共存し、GigE Visionが他の通信プロトコルとリンクを共有できる ようにします。
ドライバーはGenICam標準機能名規則に従って、必須、推奨およびカスタム機能のサポートを実装し、カメラの真の互換性を実現します。これらの機能を直接管理するために、機能一覧と専用の読み取り/書き込み関数も提供します。

Aurora Imaging Library(旧MIL)はGenICam標準機能への直接アクセスを 提供

Aurora Imaging Library(旧MIL)はGenICam<sup>™</sup>標準機能への直接アクセスを 提供

画像の保存とロード

Aurora Imaging Library(旧MIL)では、個々の画像または画像シーケンスをディスクに保存しロードできます。サポートするファイル形式は、AVI、BMP、JPG、JP2、MIM、PNG、TIF、RAW形式です。

簡素化された画像表示

Aurora Imaging Library(旧MIL)は複数のモニターにわたる画像表示の管理が可能

Aurora Imaging Library(旧MIL)は、スキャンレートでの画像表示ウィンドウの移動と更新など、透過的な画像表示管理を提供します。また、ユーザが指定したウィンドウで画像を表示することもできます。さらに、Aurora Imaging Library(旧MIL)は、独立した複数のウィンドウまたはモザイク配置の単一ウィンドウでの、複数のビデオストリームのライブ表示をサポートします。また、Aurora Imaging Library(旧MIL)は、非破壊的なグラフィックオーバーレイ、ティアリングの影響の抑制、スキャンレートでの表示領域の塗りつぶしを提供します。これらの機能はすべて、適切なグラフィックスハードウエアを使用することで、ホストCPUにほとんど干渉せずに実行できます。
Aurora Imaging Library(旧MIL)では、拡張デスクトップモード(複数のモニターにわたるデスクトップ)、補助モード(デスクトップを表示しないAurora Imaging Library(旧MIL)表示専用のモニター)、またはその両方の組み合わせによって、マルチスクリーン表示を構成することもできます。マルチスクリーン表示構成は、Zebra Technologiesまたはサードパーティのグラフィックスボードを使用して実現できます。

Aurora Imaging Library(旧MIL)の画像表示機能ではCPUオーバーヘッドがほとんどない

Aurora Imaging Library(旧MIL)の画像表示機能ではCPUオーバーヘッドがほとんどない 

画像注釈作成

Aurora Imaging Library(旧MIL)には、グラフィックスとテキストによる画像注釈を作成する機能が含まれています。開発者はカスタマイズした注釈を適用することも、画像処理および解析の結果を画像に重ねて表示することもできます。

ドキュメントとサンプル

Aurora Imaging Library(旧MIL)には総合的で検索が容易なドキュメントが付属

Aurora Imaging Library(旧MIL)のオンラインヘルプ機能は総合的で検索が容易です。また、使用する環境に合わせてカスタマイズすることもできます。広範なプログラム例は、開発者がAurora Imaging Library(旧MIL)を短時間でマスターできるように支援します。

アプリケーション開発

Aurora Imaging Library(旧MIL)は、アプリケーション再配布のために柔軟なライセンスモデルを提供しています。アプリケーションの実行に必須のコンポーネントにのみライセンスが必要になります。ライセンスはハードウエアトークンまたはアクティベーションコードとして付与されます。Aurora Imaging Library(旧MIL)のインストールをエンドユーザから隠すこともできます。

.NET開発

Aurora Imaging Library(旧MIL)には、マネージドコードの Visual Basic®とVisual C#®を使った.NET Frameworkを含んだWindows®アプリケーションを開発するための低オーバヘッドAPI層が含まれています。

Aurora Imaging Library-Lite(旧MIL-Lite)

Aurora Imaging Library-Lite(旧MIL-Lite)はAurora Imaging Library(旧MIL)の簡易版です。Aurora Imaging Library-Lite(旧MIL-Lite)は、画像のキャプチャ、注釈作成、表示、アーカイブのためのプログラミング関数を備えています。また、算術演算、ベイヤー補間、カラー空間変換、デインターレース、テンポラリフィルタリング、基本的な幾何学変換、ヒストグラム、論理演算、LUTマッピング、しきい値処理のための高速な演算子も含まれています。Aurora Imaging Library-Lite(旧MIL-Lite)をご使用の際には、Zebra Technologies Imagingハードウェアまたは追加ライセンスが必要となります。

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