「BE:YOND 2025協賛出展報告」~デジタル製造業への変革を進めるためのヒント~イベントレポート
公開日:2025年4月4日

会場
グランドプリンスホテル新高輪 飛天の間
開催日
2025年3月6日「木曜日」
主催
ビジネスエンジニアリング株式会社
キヤノンITソリューションズは、ビジネスエンジニアリング株式会社が主催する「BE:YOND 2025」に協賛出展しました。
本イベントのテーマは「~DXを再考しこれからのデジタル経営時代に備えよ~」
DXの遅れが指摘される日本企業が、グローバル競争の中で生き残るためには、デジタル戦略の構築、デジタル人材の確保と育成、蓄積されたデータの活用、社内業務整備に偏重したIT投資の見直しなど多くの課題に取り組む必要があります。
BE:YOND 2025では、デジタル化におけるトップランナーの考え方や成功事例、先進的なソリューションを紹介し、参加企業が「デジタル製造業」への変革を進めるためのヒントを提供しました。

BE:YOND基調講演
KEYNOTE 3 『システムインテグレーターのキーマンから見た日本の製造業DX』
BE:YOND KEYNOTE 3では、お客様とともにDXの実現に取り組むシステムインテグレーターが、日本のDXの進展や日本企業のデジタル化における役割について議論しました。このセッションでは、日本を代表するシステムインテグレーター4社の製造業セクターやソリューションを統括する責任者が登壇し、システムインテグレーターの視点から製造業のデジタル化の現状やDXの未来について深掘りしました。
本セッションでは、パネルディスカッション形式にて、「製造業DXにおけるデータドリブンでの変革に対する認識」、そして、「データドリブンでの変革を進めるために」というテーマで、各システムインテグレーターのキーマンより、各社それぞれでの認識と進め方について講演されました。
- モデレーター
- ビジネスエンジニアリング株式会社 常務取締役 プロダクト事業本部長 佐藤 雄祐氏
- パネリスト
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キヤノンITソリューションズ株式会社 執行役員 製造ソリューション事業部 事業部長 岩男 公秀
富士通株式会社 グローバルビジネスアプリケーション事業本部長 桐生 卓氏
株式会社日立ソリューションズ 執行役員 産業イノベーション事業部 事業部長 大池 徹氏
日鉄ソリューションズ株式会社 産業ソリューション事業本部 イノベーティブソリューション統括センター 所長 長谷川 淳氏
キヤノンITソリューションズからは、当社独自で調査したDXレポート『共想共創イノベーションインサイト』の一部(DXの目的意識について)の調査グラフを投影紹介しました。

これらによって、ビジネスイノベーションへのシフトが鮮明になってきたこと、変革を進めるにあたってはデータを活用し潜在課題を顕在化させて推進することが重要である、という講演をしました。


当社の講演
サプライチェーンの課題を解決!エンジニアリングチェーンとの連携戦略
製造業において、市場の環境変化に追随し企業競争力を向上させるためには、サプライチェーンの強化だけでなく、エンジニアリングチェーンを包含したプロセス全体の最適化・フロントローディングが不可欠です。サプライチェーンの課題解決につながる「エンジニアリングチェーンとの連携戦略」を、事例を交えてご紹介しました。
サプライチェーンを取り巻く課題
エンジニアリングチェーンのアプローチによる解決
現代は、テクノロジーの進化によって、あらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況にあることから、「VUCA(ブーカ)の時代」と呼ばれています。
サプライチェーンにおいても不確実性が高まっており、様々な問題やリスクがあります。サプライチェーンが抱える様々な課題のうち、「不測の操業停止や供給力不足」、「在庫過剰・欠品リスク」、「消費者ニーズの多様化や嗜好の変化」、「技術の継承と労働人口の低下」は、エンジニアリングチェーンからのアプローチでも解決できると考えます。
エンジニアリングチェーンにおける取り組み
サプライチェーンの課題をエンジニアリングチェーンで解決するための取り組みとして「フロントローディング」が挙げられます。製品の品質とコストは、仕様変更の自由度が高い設計段階で、80%が決まるということが通説です。そこで、作業負荷を上流に移す「フロントローディング」を実施すると、製品の品質向上や出図後の設計への手戻りを削減することが可能となります。これにより、リードタイムの短縮や生産性の向上が実現し、供給力不足や消費者ニーズの多様化など、サプライチェーンの課題解決にも繋がります。
また、「フロントローディング」の実現に際しては、PLMシステムで、エンジニアリングチェーンのプロセスや体制を可視化し、誰もが活用できる情報基盤を構築しておくことが重要です。
エンジニアリングチェーンのアプローチによりサプライチェーンの課題を解決!
このように、エンジニアリングチェーンにおいて、PLMシステムで誰もが活用できる情報基盤を構築し、「フロントローディング」を実施すると、サプライチェーンの課題解決にも繋がります。
日本国内の製造業において、IT・デジタル技術の活用があまり進んでいないエンジニアリングチェーンですが、サプライチェーンと合わせてDX推進の対象とし、「製造機能の全体最適」を目指すことにより、企業競争力を最大化できると考えます。


キヤノンITソリューションズが提供するソリューション
キヤノンITソリューションズでは、エンジニアリングチェーンを支援する「エンジニアリングDX」とサプライチェーンを支援する「AvantStage」を掲げています。
エンジニアリングチェーンにおける製品開発の情報とサプライチェーンの情報を統合し、全社一気通貫のモノづくりシステムを構築することで、製造業を支援します。



- 講演者
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製造ソリューション事業部 エンジニアリングソリューション技術本部 第一技術部
シニアアプリケーションスペシャリスト 上田 拓史
当社の展示ブース
サプライチェーンと連携するmcframe PLMと「PLM-CAD連携インターフェース」
PLM-CAD連携インターフェースは、製品ライフサイクル管理「mcframe PLM」とCADソフトウェア「SOLIDWORKS」間の連携をシームレスに行える、①品番自動採番、②3D情報登録支援、③文書一括自動登録の3機能を包括したインターフェースです。
従来は手動で行っていた設計成果物の登録および品番の反映をシームレスにすることで、作業負荷の低減やヒューマンエラーの防止を実現し、サプライチェーンを取り巻く課題である、精度の高い設計情報の連携が可能となります。



需要予測・需給計画ソリューション FOREMAST
FOREMASTは、科学的な需要予測に基づく在庫補充計画と、需給計画・実績情報の共有支援、問題の見える化により、欠品なき在庫削減の実現を支援します。
機能を厳選した5つのSIコアから構成されており、お客様の課題に合わせて必要なSIコアを組み合わせて導入することが可能です。また、よくある業務要件については、オプションを追加して対応することができます。お客様固有の課題については、自社開発の強みを生かし、アドオン機能を開発することも可能です。




関連するソリューション・製品
- mcframe PLM
- mcframe PLMは、BOMシステムの基本要件をパッケージ機能とするだけでなく、設計・生産の双方向連携による QCD(品質、価格、納期) の作り込みを可能とし、製品開発から生産までの効率化・標準化、原価低減を支援する製品情報管理システムです。
- 基幹システム
- AvantStage は、国内企業へ多くの導入実績があり評価の高い国産パッケージ/ソリューションを、業務領域ごとに厳選・連携させた『企業の事業基盤となる戦略的な基幹業務ソリューション』です。
- FOREMAST
- 大量の在庫を抱えているのに欠品や納期遅れが発生していませんか?「キャッシュフロー経営」が叫ばれる中、多くの企業で在庫削減が重要な経営課題となってきています。しかし一方で、お客さまからの即納・短納期要求は益々強くなってきており、欠品の発生が企業経営に大きな影響を与えるケースも増えてきました。FOREMASTは、科学的な需要予測に基づく在庫補充計画と、需給計画・実績情報の共有支援、問題の見える化により、欠品なき在庫削減の実現を支援します。
- SCPlanet
- 近年ビジネス環境にさまざまな変革が訪れており、サプライチェーンの複雑化も一層顕著になってきています。製品ニーズの多様化や安定供給のための生産拠点の再編や多拠点化、厳しさを増す物流課題への対応が事業継続・成長に大きな懸念材料であることは周知のとおりです。これらの時代の変化に対応できる生産計画・物流計画の全体最適とレジリエンス強化という事業課題に応える、それが「SCPlanet」というソリューションです。