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AIガバナンスルールの確立と遵守 サステナビリティ

生成AIの急速な進化と社会実装が進む中、企業には利便性や競争力の向上だけでなく、リスク管理や社会的責任を踏まえた活用姿勢が求められています。キヤノンITソリューションズでは、こうした環境変化を踏まえ、サステナビリティ指針およびコーポレートガバナンスの一環として、2026年3月に「AI活用ポリシー」を策定し、その運用に取り組んでいます。本ポリシーは、生成AIをはじめとするAIの利活用全般を対象としています。本ページでは、当社がAI活用ポリシーを策定した背景と、その考え方についてご説明します。

AIの責任ある活用に向けた当社の考え方

当社では、生成AIへの本格的な取り組みの第一歩として、2024年10月に全社横断の検討体制である「生成AIビジネス検討委員会」を設置し、各部門のニーズや既存の取り組み状況を調査・分析しました。その結果を踏まえ、生成AI活用に関する課題整理、戦略およびロードマップの策定を進め、取り組みを実行フェーズへと移行するため、2025年4月に「生成AIビジネス推進室」を新設しました。現在は同室が中心となり、技術面・ビジネス面の両面から、生成AI活用を支える基盤整備とガバナンス強化を進めています。また、リスク管理の観点では、企画本部 サステナビリティ推進部/品質技術統括本部がけん制機能を担い、推進部門と連携する体制としています。

AIポリシー策定の目的:活用を“制限”ではなく“支える”

生成AIは適切に活用すれば大きな価値を生み出す一方、情報漏えいや個人情報保護、著作権、誤情報、品質、公平性、倫理といったリスクへの配慮も不可欠です。当社では、こうしたリスクを理由に活用を萎縮させるのではなく、「安全かつ責任ある活用を前提に、積極的な利活用を後押しする」ことをAI活用ポリシー策定の基本方針としています。

AI活用ポリシー

キヤノンITソリューションズは、AIをお客さまに持続的な価値を提供するための重要な経営基盤のひとつと位置づけます。当社が有する多様なノウハウとAIを融合し、最適なICTソリューションを通じて事業活動や業務プロセスを高度化・変革し、社会やお客さまの課題解決に取り組みます。 当社は、AI技術の活用に伴うリスクを正しく認識し、安心・安全なAIの利用・開発・提供を徹底するため、組織的な技術力と専門性を継続的に強化するとともに、適切なAI活用に向けた社員一人ひとりの挑戦と成長を支援し、社会からの信頼に応える責任あるITサービスを提供します。

段階的に整備するAIガイドライン体系

当社のAI活用ポリシーと、その下位に位置づけるガイドラインは、社内利用にとどまらず、お客さまへのサービス提供までを見据えた段階的な構成としています。

利用編
社員による業務活用に関する基本ルールと考え方(2025年5月策定)
開発・提供編
当社自身が生成AIを開発・提供する際の品質・リスク管理の指針と生成AIを活用した製品・サービスをお客さまに提供する際の基準(2026年6月策定)

これらの整備にあたっては、経済産業省・総務省「AI事業者ガイドライン」をはじめとする国内外の規範との整合にも留意しています。こうした体系的な整備を通じて、社内外を問わず一貫したAIガバナンスを実現し、ステークホルダーの皆さまに安心して当社のサービスをご利用いただける体制を構築していきます。

ポリシーの遵守を支える仕組み

策定した方針やガイドラインを実効性あるものとするため、当社では次のような取り組みを進めています。 

  • 全社員を対象とした、AI利用に関する教育・研修の実施
  • 利用ルールの周知と、利用状況の継続的なモニタリング 
  • AI利用に関する相談・報告窓口の設置
  • 法令・ガイドラインの改定や技術動向を踏まえた、方針・ルールの定期的な見直し

実践を通じて磨くガバナンスと価値創出

AI活用ポリシーは策定して終わりではありません。当社では、セキュリティやデータ保護に配慮した生成AI基盤を日常業務で活用し、実践を通じて課題やノウハウを蓄積しています。さらに、業務特化型AIエージェントの活用や、社内アーリーアダプター人材の育成を通じて、技術検証とリテラシー向上を同時に進めています。こうした社内実践で得られた知見をシステムインテグレーションやサービス提供にフィードバックし、生成AIを活用した高付加価値なソリューションの創出につなげるとともに、リスクと品質を適切に管理するための「当社としての基準」を磨き続けていきます。

サステナビリティと企業価値向上に向けて

生成AIの活用は、業務効率化や新たな価値創出にとどまらず、持続可能な社会の実現にも貢献しうる重要なテーマです。当社は、透明性と説明責任を重視しながら、経営の枠組みの中にAI活用ポリシーを位置づけ、取り組みを進めています。今後も、技術進化や社会的要請の変化を踏まえてポリシーと運用を継続的に見直し、ステークホルダーの皆さまとともに、信頼されるAI活用を実践してまいります。