シニアアプリケーションスペシャリストによる「技術トレンド情報」(第28回)産業用特殊レンズ~テレセントリックレンズ~コラム
公開日:2021年6月30日
今回は、産業用の特殊なレンズ、特に小さいものを撮像するためのレンズについてお話したいと思います。第26回コラムの「産業用レンズについて」で紹介したように、カメラのレンズは、基本的に撮像素子のサイズよりも大きな対象物を撮像するために用いられますが、今回は、撮像素子と同等または、それよりも小さな対象物を撮像する際に用いられる、特殊なレンズをご紹介いたします。
対物レンズとマクロレンズ
テレセントリックレンズ
テレセントリックレンズの種類
今回のまとめ
今回は、特殊レンズ~テレセントリックレンズ~についてご紹介しました。小さなものを撮像する際には、対象ワークが撮像素子全面に映ればよいということではなく、高精細で、被写界深度が高く、周囲外光の影響を受けないものとして、テレセントリックレンズは、まさに理想的なレンズといえます。次回は、照明についての続き(その2)をご紹介したいと思います。
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画像提供:株式会社ヴイ・エス・テクノロジー様 (https://vst.co.jp/)
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2019年 株式会社ヴイ・エス・テクノロジー様調べ
筆者紹介
稲山 一幸(いねやま かずゆき)エンジニアリング事業 シニアアプリケーションスペシャリスト
1992年住金制御エンジニアリング入社、Matrox社製品の国内総代理店立ち上げに参画、以降25年マシンビジョン業界に携わる。
2013年~2016年、キヤノン株式会社にてマシンビジョン関連の新製品開発のソフトウェアリーダとして従事。現在は、エバンジェリストとして活躍中。
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