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津田塾大学の未来予想図を共有しながら情報基盤の構築・運用を強力に支援!導入事例

協創13年目の拡張性確保でも密に動く

学校法人 津田塾大学様のケース

津田塾大学外観画像

明治時代、女子高等教育の先駆者として、日本の社会が内包する課題の解決を目指し、女性の社会参画の推進に取り組んだ津田梅子が、1900 年に創立した津田塾大学。果敢な挑戦を繰り返した創立者を範に、多彩な分野の女性パイオニアを輩出し続けている同校では、一世紀を超える教育実践で、社会進出する女性たちの「長い列」を育んでいる。そんな同校では、教育現場でのICT 活用にも、早くから着手。多様なテクノロジー環境に馴染むことを目的に、Windows 環境に加えMac OS 環境も2003 年から導入。4 年周期で整備更新しながら継続的に運用してきた。さらに、2017 年より同校の千駄ヶ谷キャンパスに女子大初の「総合政策学部」開設が決定。それを機に、小平キャンパスと共に情報環境の再整備を図り、無線ネットワークの充実などをテーマに、今回、大規模な刷新に乗り出した。

  • 多様なワークスタイルへの対応
  • 事務生産性向上
  • パフォーマンス・可用性向上

お客さまが実現できたこと

  • 完全BYOD 化を見据え、無線環境を軸に可用性も考慮に入れながら情報基盤ネットワークを再構築。
  • MacとWindows共存運用をin Campus DeviceとvThriiの導入によりデュアルブート体制で実現。
  • スキャナ+プリンタの環境から複合機の導入で無駄を抑止するプリントの一元管理体制に更新。

お客さまのご要望

  • 小平キャンパスなど既存情報基盤の拡充はもちろん、千駄ヶ谷への学部新設含め将来を見据えた拡張性が必要。
  • それに伴いハードウェア群の増設など強化された情報基盤の運用体制面でも高効率な環境を構築したい。
  • 学生や教職員からの要望のひとつにあったレポートや資料などドキュメント類のプリント環境も刷新したい。

キャンパス拡充に応える拡張性の確保が目的

導入前の課題と背景

津田塾大学が情報基盤の刷新に臨んだ経緯を教えてください。

学校法人 津田塾大学
情報サービス課
システム・サービス室・室長
片桐 暁生氏
学校法人 津田塾大学 情報サービス課 システム・サービス室・室長 片桐 暁生氏

「私たちは、2011 年よりMac 端末の導入に着手し、4 年に1 度のペースで学内情報基盤を見直してきました。今回の更新では、既存の学内情報システムの強化だけにとどまらず、2017 年4 月から千駄ヶ谷キャンパスに開設される総合政策学部など、本学の今後の発展を視野に入れた拡張性の確保が大きな課題でした。そこで、まずはネットワークや教育用無線LAN の拡充、運用体制の強化を促すツール導入など、全体最適を意識した包括的な取り組みを模索しました。特に教育学習支援の面からBYOD 環境の構築は優先順位の高いテーマでしたね。というのも、千駄ヶ谷キャンパスでは完全BYOD対応が決定しており、小平キャンパスでも実験的に取り組む状況から、近い将来に完全対応することになっていたからです。だからこそ両キャンパスのネットワークや無線LAN の増強は必須。併せて拡張していく機器類や基盤の運用体制の効率化も不可欠です。このような全学レベルでの教育研究の高度化と、質の向上を促すIT 環境への整備を目指していきました」

お客さまのコメント
「あらゆる角度からこちらの要求を実現する手腕に脱帽」

「毎回、毎回、私たち運営管理側はもちろん、学生や教職員などユーザ側、さらに経営的な側面など、多角的な視座から本学のRFPを紐解き応えてくる辺りは、さすが文教の領域で場数を踏んだSIer と、その実力に感心すると同時に、つい頼りにしてしまう自分がいます」

将来を見越した上での現状課題の解決案を選択

導入の必然性

課題解決に向け、どのような取り組みが行われたのでしょうか。

「刷新前は、小平キャンパス内の教室や図書館の一部で無線LAN が使えない場所があり、カバレッジの拡充は喫緊の課題でした。そこで、2011 年のMac 環境の導入以来のおつきあいである、キヤノンマーケティングジャパン(以下キヤノンMJ)と、システム開発を担うキヤノンIT ソリューションズ(以下キヤノンITS)に課題解決を依頼したのです。すぐさまアクセスポイントの数を、約50 から70 への増強することに加え、将来的に小平と千駄ヶ谷の両キャンパスを専用回線で結び、小平キャンパスの計算センターで一元管理するスケーラビリティまで、私たちが納得いく内容の提案のもと実現してもらえました」

その他の課題については、いかがでしたか。

「完全BYOD 化に向け実証実験中であった小平キャンパスでは、学生が自分のスマートフォンで学内ネットワークに接続した際に、メールや画像などの個人情報を含むデータが勝手に同期され、学内サーバに上がってしまうという問題が発生しました。その結果、学生一人ひとりに割り当てている2GB の情報スペースが、すぐいっぱいになってしまったのです。また、こうしたデータのやりとりでネットワーク帯域が塞がれるという問題も起こりました。いずれも想定外のものでしたが、キヤノンITS からは、その解決策として、回線を太くするか、不要な通信をどう減らすか、運用ルールをどう設定するかなどといった、さまざまなな助言をいただいております」

複数OS 環境でデュアルブート化

運用の工夫

足元の強化に伴う管理運用面での工夫はありますか。

「本学は、大勢の学生や教職員がMac でWindows とMacOS をマルチで使う環境です。2011 年から少人数のスタッフでマルチOS 環境の集中管理を担っていました。しかし、刷新前の環境は、イメージ配信に時間がかかってしまうのがネックでした。実際、iMac60台超を設置する教室では、配信に1 時間以上必要な場合もあり、教室を一時利用停止にしなければならないこともありました。この省力化・効率化も優先順位の高い課題でしたので、RFP に入れ解決策を求めました。それに対し、端末のiMac 上にMacOS とWindows を共存させ、運用の集中管理が可能となる、ハイパーバイザー型仮想環境の“vThrii Seamless Provisioning(以下vThrii-P)”の提案をいただきました。これにより教室の利用停止などの問題も解消され、まさに運用管理面の改善からユーザーの利便性向上を目指そうとするこちらの要望を的確に汲み入れてもらえました」

その他に学生や職員へ配慮した工夫はありますか。

Mac/Windows のマルチOS 環境の運用管理の負荷がvThrii-P によって大幅に軽減された

「“vThrii-P”と同時に導入された、マルチOS 環境での端末管理ツールも“TMM2”から“in Campus Device”にバージョンアップされました。これまで同様、一括イメージ配信はもちろんパッチ適用やマイナーアップデート時は、その差分だけの更新も別管理で可能になり、最適なデータ転送速度にコントロールするプロビジョニング機能なども手に入りました。限られた人数で運用管理する本学にとって、業務負荷の軽減は非常に有効です。また、更新前は、起動に時間がかかるという不満が挙がっていたのですが、メモリを8GB から16GB に、HDD もSSD に強化したことで、刷新後はそうした不満の声はなくなりましたね」

刷新直後からの実感で今後に期待大

取り組みの成果

今回の刷新後の成果はいかがでしょう。

複合機とPrint Producerの導入で学内の入出力環境を一元管理

「まだ刷新後、数ヶ月間しか経っていないので、本格的な成果の実感はこれからです。しかし、不満の声が消えたのは、学生や教職員が感じていた端末の使い勝手が、よくなったことの証だといえるでしょう。また、細かな機能強化かもしれませんが、レポートや資料などドキュメント類のプリント環境も、教室内の端末にスキャナやプリンタをつなげた状態から、新たにキヤノンの複合機と印刷管理システム“Print Producer”を導入しました。これにより紙メディアのスキャンニングからマルチOS 環境で学生の印刷実績を一元管理できるようになりました。特に印刷上限超過時には印刷停止や警告を発信することができるので、学業以外の私用印刷やドキュメントの大量出力などの抑止効果を、すでに実感中です。プリンタに置き去りの出力物も減り、学内の出力コストの削減と管理負荷の軽減につながっていますね」

多様性ある情報基盤へ昇華させ学生貢献

将来の展望

最後に今後の課題や展望についてお聞かせください。

「2017 年4 月から千駄ヶ谷キャンパスに開設される総合政策学部。それに伴う運用管理面の新たなフェーズのスタートには、大きな期待と不安が織り交ざっています。ただ、本学だけでなく、大学全般の業務知識やノウハウをしっかり持つエンジニアが多く、相談し甲斐があるキヤノンMJ とキヤノンITS が傍にいてくれているのは心強いね。今回もこまめに学内状況の把握や将来展開の要求聞き取りで足を運び、システム要件もわかりやすく定義してくれ、頼りになりました。今後も学内の情報サービスの在り方や組織構成などの再定義に取り組む本学のパートナーとして期待しています」

システム概念図

お客さまのシステム構成

最新の仮想化と複数OS 環境を一元管理するベストソリューションツール!

Mac / Windows / Linux などOS 混在環境で、クライアント端末の運用を効率的に行い、管理者の作業負荷の軽減に大きく寄与するin Campus Device。ハイパーバイザー型仮想環境のvThrii-P とも連携でき、文教市場向け教育支援情報システム構築に欠かせないクライアント管理ソリューションです。

学内の出力環境での無駄と管理付加を徹底的に削減するソリューション!

学内の出力コストは削減したい。でも、管理負荷は増やしたくない。そんな課題を解決し、学内の出力環境を画期的に向上させるPrint Producer。Mac / Windows / Linux などOS 混在環境で、各学生の印刷実績を管理し、印刷上限超過時にストップや警告の機能がある印刷管理システムなどで構成されています。

学校法人 津田塾大学様プロフィール

我が国初の女子高等教育機関のひとつ「女子英学塾」として1900 年に誕生。以来「津田英学塾」「津田塾専門学校」と変遷を重ね、1948 年の学制改革で「津田塾大学」へと発展。2010 年に創立110 周年を迎えた。「all-round women の養成(全人教育)」という創立者・津田梅子の先覚的で熱烈な理想に基づき、学生の個性を重んじる少人数教育と高度な教育研究を実践。性別や世代、国境を越えた交流、大学と地域との交流といった「学び合い」を通じ、次世代への貢献を目指しながら、3 万2 千人を超える有為の女性を社会の各分野に送り出している。

創設
1900年
所在地
東京都小平市津田町2-1-1
学生数
2748 人(2016年5月現在)
  • 本記事の内容は、取材時点のものです。

ご採用いただいた製品・ソリューション

文教
大きく社会が変化する中、大学をはじめとする教育機関においても、学習環境や学習スタイルに大きな変化が求められています。少子化が進む中、子供たちがよりよい社会を育めるように資質や能力を養うことができるように、私たちは、ICTサービスを通じて質の高い教育環境の実現に貢献していきます。私たちは、数多くの教育機関に対し研究・教育・学生サービスのためのソリューションを提供し、お客さまと共に真の価値向上を共創しています。
長年文教市場に特化した営業とSEが、貴学に最適なクラウド移行を支援します。またコロナ禍で急務となっている遠隔授業環境を、当社独自開発による教育支援情報プラットフォーム「in Campus シリーズ」で実現いたします。
in Campus Device
昨今、大学や高校といった教育現場では、macOS/Windows/Linuxなど複数OSを用途に応じて使い分けることが求められています。しかし、その一方でOS混在環境での端末運用の難しさに加え、頻繁に実施されるセキュリティパッチやバージョンアップといった脆弱性対策などによる学校管理者の作業負荷増大は大きな課題となっていました。
in Campus Deviceは、端末からOS/ アプリケーションといったソフトウェアまでを一元的に管理することで、こうした問題を一挙に解決します。
Appleソリューション(文教)
キヤノンITソリューションズは、アップルジャパン合同会社から教育市場に特化したシステム構築・ソリューションを提供できるパートナー「Apple Education Value Added Reseller」として認定されています。
macOSおよびiPadOSを中核とした情報システムの構築、端末管理などを中心に、全国の教育機関様向けに豊富なAppleソリューションの導入実績を誇ります。
お客様のご要望に合わせ、設計・導入から保守までワンストップでサービスを提供いたします。
サーバインフラ構築サービス
長年文教市場で培ってきたノウハウを活かし、Windows/Linux/UNIX/macOSなど様々なOS、オープンソースソフトウェアを利用したサーバインフラ環境をサポートします。また、お客さま環境で古くなってしまい管理者不在のシステムなども、設定内容を調査し新環境への移行を行います。

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