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生成AIの特性を理解してVOC分析を効率化する業務目的に合わせた設計と分析処理のポイントR&D News+Reports 研究開発

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公開日:2026年5月27日

キヤノンITソリューションズ株式会社
R&D本部 言語処理技術部
進 義治

生成AIを活用してVOC分析の効率化と高度化を実現

写真:R&D本部 進 義治

言語処理技術部では、テキストマイニングなど文書情報の分析/活用に関わる応用研究を進めています。その一つが、製品やサービスの改善に向けた、お客さまの声(Voice of Customer、以下VOC)の分析/活用であり、私は特に現場の担当者が抱える「分析の属人化」や「工数の膨大さ」という課題の解消をテーマに研究を担当しています。

コールセンターへのお問い合わせ内容やアンケートの自由記述欄などに含まれるVOCは、お客さまの本音が詰まった貴重な情報資源です。しかし、その活用において「情報の分類やレポートの作成に膨大な工数がかかる」「分析の方法が属人化しやすい」などの課題があるのではないでしょうか。これまでキヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)で開発したアプリケーションを用いて、テキストデータの検索/解析/分析を進めてきましたが、生成AIの進化にともない、より柔軟で効率的なVOC分析の仕組みづくりに取り組んでいます。

VOC分析の効率化におけるポイントは、情報元となるテキストデータを整理して、人が全体傾向の把握や話題ごとの集計を容易にできるような形式に変換することです。コールセンターやサポート業務で集まる膨大な情報から、どのような話題があるのか、それをどう分類し、どのように要約してレポート化するのか。製品やサービスの企画/開発/改善などに役立てるためにも重要な業務プロセスとなります。私たちは、VOC分析業務をより効率化し、分析内容を高度化するために、生成AIを活用した研究開発に取り組んでいます。

生成AIによる分析処理はステップを踏むことで期待した結果を得られる

写真:R&D本部 進 義治

お客さまからのお問い合わせ内容となる音声データをテキスト化し、その内容を要約するプロセスで生成AIを活用します。さらに要約された文章をもとにレポート化するプロセスにおいても生成AIを活用します。
分析担当者が調べたい観点を生成AIに伝えることにより、膨大な情報の中から該当する内容を抽出/分類/要約しますので、従来の業務プロセスで多くの工数をかけていた部分が、生成AIを活用することで短縮され、業務の効率化に繋げることができます。

ただし、生成AIを使うだけで思う通りに結果が得られるわけではありません。VOC分析のゴールをどう設定するかにもよりますが、生成AIをどのプロセスでどう活用するのか、業務目的に合わせた設計が重要です。たとえば、音声をテキスト化した状態のデータから生成AIに漠然とした分析作業の指示をするだけでは、担当者が求める分析結果やレポート作成に繋げるのは難しく、希望通りのアウトプットにはならないと想定されます。そこで、生成AIによるテキストデータの分析処理を「抽出」「分類」「要約」のステップに分けて実行し、各ステップの役割と成果物を明確に定義することで、分析の効率化と高度化を実現することができます。私たちが研究を進める中でVOC分析の精度を高めるために工夫したポイントや、効率的な利活用につなげるために必要なことを解説したコラムをキヤノンITSのコーポレートサイトにテクニカルレポートとして掲載していますので、ぜひご覧ください。

キヤノンITSは、システム開発やアプリケーション構築を通じてビジネスの提供価値を高める取り組みを推進しています。今回ご紹介している生成AIを活用したVOC分析の効率化における仕組みは、コールセンターやサポート業務以外にも適用することができます。業種を問わず、社内に蓄積されているデータを活用した業務効率化やナレッジ共有/技術継承への活用など、さまざまな場面で応用することができます。今後もキヤノンITSの活動にご期待ください。

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