未来を見すえた教育環境をICTで支え公平な学びを提供するITパートナーMessage from Us ~私たちの想い~
公開日:2026年8月21日
キヤノンITソリューションズ株式会社
執行役員
酒井 俊明
教育機関に寄り添い日本の未来を担う人材育成に貢献する
私は、キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)の文教ソリューション事業部を担当しております。私がこの仕事を続けてきた原点は、「日本の未来を担う人材育成に貢献できている」という自負です。教育は、社会の持続可能性を支える根幹です。その現場に寄り添い、ICTの力で課題解決に貢献できるこの仕事に、一貫してやりがいを感じてきました。
文教ソリューション事業部は、主に大学などの高等教育機関と小中高を対象とするK-12市場、2つの領域を担っています。営業と開発が一体となった組織のもと、ITインフラの整備からアプリケーション開発、運用/保守まで、一貫したワンストップサービスを提供しています。「総合力のある真の文教ITパートナー」として、教育機関の経営/教育改革に伴走し続けること、それが私たちの使命です。
生成AIをはじめとするテクノロジーの進化は、あらゆる産業のビジネスモデルや働き方を根本から変えつつあります。企業のDX推進はもはや「取り組むかどうか」ではなく「いかに成果につなげるか」という段階に移行しています。教育領域でも、この潮流は例外ではありません。生成AIへの期待は一般市場と同様に急速に高まり、授業や校務への活用が現実のものとなりつつあります。
しかし教育領域には、他の産業とは異なる本質的な問いがあります。それは、「ツールとしてのAI活用」と「自ら考え、問う力を育てる」という教育本来の目的をどう両立させるか、という点です。テクノロジーの利便性を享受しながら、人間としての思考力/判断力をいかに育むか、この問いに向き合うことなしに教育のAI活用は語れません。教育機関として、AIを適切に利活用し社会に貢献できる人材をどのように育成していくのか、今後ますます求められると考えています。
社会課題と向き合い教育機関とともに解決にむけて挑戦する
教育領域全体に共通する最大の構造課題は、少子化による人口減少です。18歳人口の継続的な減少は大学経営を直撃し、学校統廃合の加速という形でK-12にも影響を及ぼしています。この構造変化は、文部科学省をはじめ多くの場で提唱されている、社会状況の変化にともなう「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」などでも述べられている通り、今後さらに深刻化することが予測され避けて通れない現実です。加えて、教育機関を標的にしたランサムウェア被害が相次ぐなど、サイバー攻撃/情報漏えいリスクの深刻化も共通課題として急浮上しています。未然に防ぐための対策だけではなく、被害を受けた後の迅速な復旧に向けた対策も求められており、ガバナンスやICT環境の強化/改善を通じて、安心/安全な教育の仕組みを継続的に構築していく必要があります。
大学が直面している課題の根幹は、定員数の確保ではないでしょうか。先にも述べました通り、少子化による18歳人口の減少が続く中、学生を集められるかは大学経営の存続に直結します。そのために各大学は、教育の質保証、教学マネジメントの高度化、独自の差別化戦略など、さまざまな施策を実施しています。ICTへの投資はもはやコスト削減の手段ではなく、学生に選ばれる大学であり続けるための経営戦略の中核に位置づけられており、ITの利活用は大学のブランドや提供価値の強化、学生のキャンパスライフにおける満足度の向上に向けて不可欠な存在となります。
K-12が向き合う課題の根幹は、文部科学省が掲げる「誰一人取り残されない学びの保障」の実現です。子供たちの置かれた環境や特性に関わらず、すべての子供に質の高い学びを届けること、これは教育の本質的な使命です。しかしその実現を担う教員の不足も深刻な課題であり、長時間労働に代表される「過酷な職場環境」というイメージが教職離れを加速させ、日本の教育を支える人材の確保は、今後ますます重要な課題になると考えています。「誰一人取り残されない学びの保障」を実現するためにも、校務のデジタル化による教員の働き方改革は待ったなしの状況です。またGIGAスクール構想によって整備された1人1台端末環境は第2期を迎え、端末更新/ネットワーク再構築/セキュリティ強化への対応も急がれています。
教育現場の理解と共感からICTで新たな価値を生み出す
教育機関が直面するこれらの課題に対して、私たちが提供できる最大の価値は、「総合力」と「継続性」です。ITインフラの整備から自社開発の教育支援プラットフォーム、セキュリティ対策、そして運用/保守まで、一貫して提供できるワンストップサービスは、ICTで教育現場を支える強みのひとつです。しかしそれ以上に重要なのは、長年にわたり教育現場に深く入り込んできたことで培われた「教育機関特有の課題への理解」です。
大学であれば、学長/理事長レベルの経営課題から、教員/学生による日々の学びの現場まで。最適な情報基盤インフラシステムの提供やキヤノンITSが独自に開発した教育支援情報プラットフォームの提供を通じて、大学/高等教育機関の価値向上を実現します。K-12であれば、教育委員会が抱える政策的な課題から、教員の働き方まで。オンライン教育をはじめ、先進技術の活用や教育ビッグデータの収集/分析/学習ポータルシステムの提供を通じて、子供たちの学びに最適なICT環境を実現します。大学およびK-12双方の業務や抱えている課題を理解した上で、構想/提案/実装/運用まで伴走できる存在は、そう多くはないと自負しています。
特にK-12領域では、「誰一人取り残されない学びの保障」という国の方針を実現するために、教育委員会と共に構想段階から関与し、ICT基盤の整備から校務のデジタル化まで包括的に支援する体制を整えています。大学領域で積み上げてきた知見とノウハウを、K-12の現場に生かしていくことも、私たちだからこそできることだと考えています。
こうした大学およびK-12双方への支援に共通する私たちの姿勢が、「共想共創」という言葉に集約されます。キヤノンITSが掲げるビジョン「共想共創カンパニー2030 未来を見すえる。変化に挑戦する。価値を創出し、社会へとどける。」は、文教ソリューション事業部が目指す姿そのものです。教育の未来を見すえ、大学やK-12の現場が本当に必要とする価値を創出し、学びの現場へ届け続ける、その実現に向けて私たちはお客さまと共に考え、共に創り続けます。
今後5年/10年で教育領域に最も大きな影響を与えるのは、少子化のさらなる進行とAIを含めたデジタル化の加速という2つの潮流です。少子化による人口減少は、大学の統廃合や再編をさらに加速させるでしょう。生き残りをかけた大学間競争は一層激しくなり、教育の質/独自性/経営効率をいかに高めるかが問われる時代が来ます。K-12でも、学校の統廃合が進む中で、より少ない教員でより多様な子供たちの学びを支える仕組みが一層求められます。デジタル化の加速という観点では、デジタル教科書の本格導入をはじめ、AIを活用しながら個別最適化された学びの実現など教育現場のICT活用はさらに広がります。一方で先にも述べました通り、AIをツールとして使いこなしながら、自ら考え/問う力をどう育てるかという教育本来の問いは、より重要性を増します。
こうした変化の中で私たちがめざすのは、テクノロジーの進化を追いかけるだけではなく、教育機関が本当に必要としている価値を共に見極め、実現し続けることです。大学領域での深い知見をK-12へと展開し、AI/データ活用/セキュリティなど新たな領域にも積極的に挑戦しながら、教育現場の変化に寄り添い続ける。その姿勢こそが、「総合力のある真の文教ITパートナー」として、日本の教育の未来に貢献し続けるための私たちの使命だと考えています。今後もキヤノンITSの取り組みにご期待ください。
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