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サプライチェーン計画ソリューション“SCPlanet”を提供開始 数理技術を用いた自動計画によりサプライチェーンの最適化に貢献ニュースリリース

2023年11月17日

キヤノンITソリューションズ株式会社


キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:金澤 明、以下キヤノンITS)は、数理技術を用いたサプライチェーン計画ソリューション“SCPlanet”を2023年11月17日より提供開始します。生産計画や物流計画といったサプライチェーン計画全体を最適化し、サステナブルで強靭なサプライチェーン構築に貢献します。

SCPlanet活用イメージ図
SCPlanet活用イメージ図

背景

昨今、物事の不確実性が高く、複雑な変化が起こるVUCAの時代と言われており、サプライチェーンにも地政学リスクやパンデミック、自然災害などによる急激な環境変化がいつ起こるかわからない状況となっています。企業が生産計画や物流計画を立てるうえでも、拠点閉鎖/物流機能不全/材料不足や環境への配慮など需要波動や不測事態などに対応できる柔軟さが求められています。しかし、人による情報収集/状況判断能力には限界があるため、サプライチェーンを分割して割り振られた担当者が、個人のノウハウに基づき生産や運送などの各計画を立案することが多いのが実情です。そのため、計画の連携不足による無駄や、計画ノウハウの集中による属人化/業務負荷過大を誘発しています。
キヤノンITSは、このようなサプライチェーン計画における課題を解決すべく、現状ある要員/設備/システムなどのリソースを最大限活用した生産/物流計画を自動的に作成することができるサプライチェーン計画ソリューション“SCPlanet”の提供を開始します。

特長

“SCPlanet”は、これまでキヤノンITSが培ってきた計画系システム開発の経験/技術/ノウハウを共通フレームワークとしてSIコア化したプラットフォームです。このプラットフォームは、キヤノンITSが強みとする独自の数理技術を活用することにより、多段階/多拠点の生産/物流工程における生産(Production)、販売計画(Sales)、在庫(Inventory)の状況を把握し、自動的に各拠点各工程での生産と補充のタイミングを決定することができます。

展望

キヤノンITSは、“SCPlanet”の提供開始により、需要予測ソリューション「FOREMAST」や会計システム「SuperStream」などをラインアップする基幹業務トータルソリューション「AvantStage」を軸としたビジネスで、お客さまごとに必要な個別のシステムインテグレーションなどを含め、2025年に年間100億円以上をめざします。

今後も、サプライチェーン全体の最適化に寄与するソリューションを提供することにより、お客さまのビジネスに貢献して参ります。

サービス名 希望小売価格(税別) 発売日
SCPlanet 個別見積もり 2023年11月17日

SCPlanet機能概要

フレームワーク構造をもった「生産計画」と「物流計画」のライブラリ群で構成

SCPlanet概要図

「幹線輸送(1次輸送)」と「輸配送(2次輸送)」の2つの計画オプション機能

  • 「幹線輸送(1次輸送)計画オプション」

    工場在庫を各マザー倉庫へ、あるいは物流センターから地域拠点倉庫へ、といった幹線輸送(1次輸送)において、輸送方法や輸送量の上限値を考慮したうえで、最適な輸送計画を立案できます。
    積載量/時間軸(輸送タイミング)/拠点軸(どの工場倉庫から運ぶか)の3つの基軸でシミュレーションを行い、物流コスト(輸送・在庫)の最適化を実現します。

  • 「輸配送(2次輸送)計画オプション」

    積載率、走行距離、所要時間などの各種評価指標を自動計算し、効率の良い輸配送計画を立案します。ベースとなる「配車SIコア」は、約30種の制約条件判定機能を搭載しており、お客さまの実績データを元に輸配送の最適化シミュレーションを実施して構築します。
    地図表示機能は、複数のルートを比較表示でき、配送順や届け先のまとまり度合いを見ることができます。

利用シーンの例

例1 素材製造業

  • 需要予測に基づき、仕上から母材工程まで遡りで生産計画を連鎖的に立案
  • 上下工程の計画連動と計画立案の自動化を実現

例2 化学製造業

  • 複雑な制約条件の違反をアラート検知による意思決定支援
  • 原料調達計画、製品生産計画の自動化による業務効率化
  • データの一元管理による業務標準化

例3 化学製造業

  • 計画立案業務の標準化
  • 世代交代の容易化、それによる熟練者の高度な意思決定への業務シフト
  • 計画立案の手直し削減、より長期的な視野での計画へのレベルアップ

例4 電子部品製造業

  • 需要変化などに伴うPSI計算、および在庫の可視化
  • 多品種生産に対する、生産計画の自動立案

基幹業務トータルソリューション「AvantStage」

国内企業へ多くの導入実績があり評価の高い国産パッケージ製品を、業務領域ごとに最適なものを必要な部分だけ組み合わせて提供する(ベスト・オブ・ブリード型)基幹業務トータルソリューションです。オールインワン型のERP パッケージと比較して、必要な機能に絞って無駄なく効果を得やすいシステム投資が実現でき、導入企業にとってメリットのある基幹システムの導入・運用が可能になります。

関連情報

関連するソリューション・製品

SCM(サプライチェーン・マネジメント)
サプライチェーンは、製品やサービスを提供するために必要な資源や情報を効率的に管理するための重要なプロセスです。調達から生産、物流、販売までの各プロセスを適切に管理することは、企業の事業戦略に不可欠なものであり、盤石かつ持続可能でなければなりません。
しかしながら昨今、企業を取り巻く事業環境は激しく変化しています。原材料価格の急速な高騰、気候変動や頻発する災害に対する調達先や生産拠点、輸送ルートの適時変更、スタッフ高齢化や人材不足からくる働き方改革、等々、従来の仕組みでは対応は困難であり、事業の持続性・発展性を阻害するリスクが顕著化しています。そのような企業の課題を解決し、事業変革を成すためには高度なITによる最適化の仕組みが不可欠であると言えます。
基幹システム
AvantStage は、国内企業へ多くの導入実績があり評価の高い国産パッケージ/ソリューションを、業務領域ごとに厳選・連携させた『企業の事業基盤となる戦略的な基幹業務ソリューション』です。
数理技術
「数理技術」とは、解決したい問題を数式を用いてモデル化し最適解を求める技術です。学術的にはオペレーションズ・リサーチ(Operations Research/以下、OR)と呼ばれ、1930年代の英国における防空体制の研究が起源だといわれています。当初は軍事目的で利用されてきましたが、第二次世界大戦後には平和目的に活用されるようになり、企業が保有する人や設備の資源を効率よく運用する手法として、主として鉄鋼、石油、ガスなどの大規模装置産業を中心に発展を遂げてきました。
私どもは「数理技術」のもつ可能性に着目し、長年にわたり「数理技術」を用いた企業活動における課題解決を探求してまいりました。
時代と共に企業を取り巻くビジネス環境も変化し、企業課題も変化しつづけていますが、解決すべき課題の本質を見抜き適切にモデル化することで最適解を求める「数理技術」の手法は、変化の激しい今の時代でこそ真価を発揮できるものと考えています。私どもはこれからもお客様と共に「数理技術」を用いた課題解決に取り組んでまいります。
SCPlanet
近年ビジネス環境にさまざまな変革が訪れており、サプライチェーンの複雑化も一層顕著になってきています。製品ニーズの多様化や安定供給のための生産拠点の再編や多拠点化、厳しさを増す物流課題への対応が事業継続・成長に大きな懸念材料であることは周知のとおりです。これらの時代の変化に対応できる生産計画・物流計画の全体最適とレジリエンス強化という事業課題に応える、それが「SCPlanet」というソリューションです。

お客さまからのお問い合わせ先

キヤノンITソリューションズ株式会社 製造ソリューション事業部 製造ソリューション事業企画本部
本ソリューションの導入のご相談・お見積りについては、下記よりお問い合わせください。
  • 電話番号:03-6701-3568(直通)
    • 受付時間:平日 9時00分~17時30分(土日祝休日と年末年始弊社休業日は休ませていただきます。)

報道関係者の方からのお問い合わせ先

キヤノンITソリューションズ株式会社 コーポレートマーケティング部 コミュニケーション推進課
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