PLM導入の羅針盤~第2回:BOMの概念~コラム
PLMで扱われるBOM(Bill of Materials)は、製品を構成する品目を親子構造で表した、ものづくりの設計図となる情報です。今回は、BOMを利用することでどのようなメリットがあるのか、その役割について、品目の定義とあわせて概念を説明します。
1.品目の定義
PLMにおける品目は、製品づくりに関わるあらゆる「モノ」(部品、材料、ソフトウエア、治工具、購買品など)を識別・管理するための最小単位です。品目で管理する情報は、大きく3つに分類できます。
一つ目は、品目自体に付与される情報です。品番をはじめ、材料や重量などの設計情報、原価や製造区分といった製造情報などの属性情報に加え、改訂履歴や構成情報を持ちます。
二つ目は、品目に紐づけて管理される情報です。品目に関連するCADデータ(3Dデータや2D図面)やビューデータ、設計資料や組立規格書といったドキュメントが含まれます。
三つ目は、品目の状態や変更履歴を管理する情報です。品目のライフサイクルに沿ったステータス管理に加え、ワークフローやそれに紐づく設計変更情報を持ちます。
このように、品目に部門を跨る様々な情報を集約し、その変更状態を一元管理することで、品目は設計・生産準備・調達・製造といった各部門が「モノ」を一意に識別するための共通言語となります。

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※
PLMにおける「品目」とは、製品情報を束ねる「モノ」の共通IDです
2.BOMの基本概念
BOM(Bill of Materials)は、製品を構成する品目を親子構造で表した情報であり、製品の構造を可視化する役割を担います。また、可視化することで設計・生産・購買などの各プロセスを横断的に支え部門間での情報共有に活かされます。BOMには、設計BOM(E-BOM)、製造BOM(M-BOM)、サービスBOM(S-BOM)など種類があり、品目という共通言語を元に、各業務に特化した構成を展開します。

3.PLMでBOMを管理する価値
前項のとおり、BOMは各部署がそれぞれの業務に特化したBOMを構築し、運用しますが、各BOM間の情報に不整合が起きないよう、常に情報を最新に保つ必要があります。
しかし、各部署が個別にBOMを管理し、システムが分断された環境では、設計変更・情報変更のたびに各部署がそれぞれの情報を更新する手間が発生し、入力ミスや情報更新のタイミングのずれに起因する不整合を起こすことになります。
PLMは、部門横断情報を品目を介して一元管理し、その情報を基に各BOMを表現することで、変更内容が即座に各部署へ反映され、正しい情報を元にした迅速な意思決定が可能となります。

ここまでは、PLMの基礎となる「品目」と「BOM」の基本概念を整理しました。
「BOM」も「E-BOM」、「M-BOM」、「S-BOM」と例を上げましたが、その用途や目的により様々な種類が存在します。
次回は、BOMの種類の違いと役割を解説していきます。
ぜひ続けてお読みください。
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