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早わかり!外国送金業務の新たなフォーマット「ISO20022」対応って?EDI

公開日:2024年4月2日

更新日:2024年2月14日

外国送金業務において、インターネットバンキングやEDIを利用したファームバンキングを利用しているご担当者も多いのではないでしょうか?
国際銀行間通信協会(SWIFT)は、2025年11月までに現在外国送金で使われているファイルフォーマット(MTフォーマット)を国際標準規格"ISO20022"に準拠した新たなフォーマットに移行することを発表しており、外国送金業務を利用する企業も、2025年11月までに新たなファイルフォーマットおよび伝送手順の変更を求められております。

外国送金業務を取り巻く環境

「外国送金」とは、銀行同士で「送金指図」を行うことで実行されます。

送金指図は国際銀行間通信協会「SWIFT」を介して行われ、資金決済は各国中央銀行が運営する各国決済制度を通じて行います。

これまでの外国送金における銀行間のやりとりでは「MT」と呼ばれる古いフォーマットが用いられてきました。これは通信容量に制限のあった1970年代から使われてきたデータフォーマットで文字数などに上限が定められていました。また、送金人から取引銀行への送金依頼や受取人への入金連絡など前後のプロセスにおいては、MTフォーマットとは異なるフォーマットが利用されるといったように外国送金業務一連のプロセスが複雑化していました。

こういった従来の業務フローでは、AML(マネーロンダリングの防止)や業務効率化を妨げるものとなるため、SWIFTは2025年11月をもって従来のMTフォーマットを国際基準規格「ISO20022」に準拠した新たな統一フォーマットへ移行することを発表しました。

ISO20022とは

ISO20022は、金融通信メッセージフォーマットの国際標準規格で、SWIFTや世界各国の国内決済において採用されています。

ISO20022は、外国送金を依頼する企業から銀行への送金指図に始まり、送金銀行・中継銀行・受取銀行、さらには受取人に至るまでの情報受け渡しにおいて、データフォーマットの共通化・標準化を目指す国際規格です。 従来のMTフォーマットより項目が拡充しており、豊富な情報を持たせることができます。さらに、システム処理に適した「XML形式」となっているため、取引全体の効率化、迅速化が実現されます。

企業への影響と、求められる対応

主な影響

実業務の面では次のような影響が考えられます。

被仕向送金(入金業務)では、既に欧州などではISO20022対応済みのため、新フォーマットによる情報量の増加が見込まれます。これにより到着明細などで全ての情報が表示されない場合があるため注意が必要です。

また仕向送金(送金業務)の場合は、各銀行の対応スケジュールに沿って、送金依頼データなどをISO20022フォーマットに対応させていく必要があります。

とくに、EDIシステムを利用したファームバンキングサービスを利用している場合は、データの作成や伝送方法などに変更が生じるため、関連するシステムの改修や業務フローの見直しなどが求められます。

前述の通り、SWIFTが提示したスケジュールである2025年11月までに、各企業もシステム面を含めて対応していくことが肝要です。

AnserDATAPORTによる対応

企業と国内金融機関との安全な取引を実現するファイル伝送サービス「AnserDATAPORT」を提供するNTTデータは、2024年度にISO20022への対応を行い、AnserDATAPORTのオプションとして提供することを発表しています。現在、AnserDATAPORTを利用した外為ファームバンキングサービスをご利用の企業さまは、ISO20022対応に伴い、送金依頼のファイルフォーマットや伝送手順の変更等が必要になります。

キヤノンITソリューションズの対応ソリューション

以上のような外国送金業務の変化に対応するため、キヤノンITソリューションズのクラウドEDIサービス「EDI-Master Cloud」および、通信パッケージ「EDI-Master B2B Standard」では、「AnserDATAPORT®」を利用して外国送金業務を行える各種オプションをご用意しています。 

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掲載内容

データ送信時のサービス連携例

 

  • 概要(従来の外国送金と、「ISO20022」移行後の外国送金/ISO20022とは)
  • 影響(各利用者への影響)
  • 対応について(ISO20022への対応スケジュール/AnserDATAPORT/ISO20022対応版
    AnserDATAPORTを利用する場合のご対応事項チェックリスト)
  • 対応ソリューション(EDI-Master B2B Standard外国送金オプション)
  • まとめ(ISO20022対応3つのポイント)

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対応必須!ISO20022がもたらす外国送金への影響動画イメージ

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外国送金業務において、2025年11月に迫るISO20022への完全切り替え。これを受け、外国送金業務を利用する企業は、2025年11月までに新たなファイルフォーマットおよび伝送手順の変更に迫られており、新しい外国送金業務に対応したEDIソリューションの導入が求められています。
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  • 「AnserDATAPORT」は、株式会社NTTデータにおける登録商標です。
  • その他記載されている会社名、商品名は各社の登録商標または商標です。