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マシンビジョンの世界
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シニアアプリケーションスペシャリストによる「技術トレンド情報」(第二回)
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プロダクトソリューション事業部
シニアアプリケーションスペシャリスト
筆者 稲山 一幸

 

画像処理とは

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画像処理システム構成要素具体例

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画像処理とは?

コラムの第2回目は「画像処理システム(マシンビジョン)」について解説したいと思います。まず「画像処理」とは、画像に対して電子工学的(情報工学的)に行う処理のことで、画像変換や変形、特徴量などの情報抽出を行う、画像データに関わる処理全般を指します。主にコンピュータ上で行われる処理で、様々なデジタル画像を対象とし、目的に応じたアルゴリズムと、それを実施するためのプログラムが必要となります。画像処理を中心とした一連のシステム構成を画像処理システム(または、マシンビジョン)と称し、対象ワークの良否判定を行う外観検査をはじめ、画像モデル、文字、バーコードによる識別認証、近年ではステレオ画像などの3次元情報を基にしたロボット制御など様々な分野で活用されています。
画像処理システムは、大きく4つの要素(「撮像部」「インターフェース部」「処理エンジン部」「処理制御部」)で構成されており、その構築には、用途・目的(ワークの種類、搬送条件、性能要件(精度と速度)仕様)に合わせたデバイスの選定、画像処理技術及び、システム制御技術が必要となるため、専門性の高い領域となっています。

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画像処理システムを構成する4つの要素については、それぞれ具体的には、「撮像部」はカメラ(及び、レンズ・照明)、「インターフェース部」はボード(または汎用インターフェース)、「処理エンジン部」は筐体(パソコン)、「処理制御部」はソフトが対応しており、それらを組み合わせて構築します。また、ビジョンセンサや、スマートカメラといったカメラ内部に処理エンジンと制御部を備えた一体型デバイスも開発されており単体で画像処理システムを構築することも可能となっています。構成要素の具体例を左図に示します。

画像処理システムで最も重要となるのが、「撮像部(カメラ、レンズ、照明含む)」で、特に、対象ワーク、搬送条件、目的(どれほど小さなキズや汚れを検出したいなど)に応じ、最適なデバイス(エリアカメラかラインセンサカメラ等)の選定を行い、設置と制御を行う必要があります。
インターフェース部は、汎用IFか画像入力ボードを活用するかの選定が必要になります。汎用IFの高速化に伴い、画像入力ボードの利用は年々減少傾向にあります。 選定の目安としては、リアルタイム性が高く速度重視の場合やラインセンサなど搬送制御が必要な場合は画像入力ボードを、それ以外の場合が汎用IFとなります。
筐体(パソコン)では、特に性能要件と外部制御要件に合わせ、必要なIF、CPUやGPUなど処理エンジン、外部入出力制御のためのデジタルIOボードなどを搭載する必要があります。 ソフトウェアでは、画像処理システムとしての一連の画像入力と処理制御をする必要があるため、最適化された画像処理ライブラリの活用をお勧めします。画像処理ライブラリ(Matrox社製MIL(※)等)によっては、画像処理はもちろんのこと、カメラの撮像制御関数、画面表示関数や矩形領域を囲むグラフィックス描画関数、また、処理結果出力のための外部IO制御関数などを備えたものもあり、1つのソフトウェアで開発が可能です。

今回のまとめ

今回は、システム開発者に向けての第一歩として、画像処理システム(マシンビジョン)の4つの構成要素について触れました。特に撮像部の重要性と、各構成要素の素材選定については、ある程度の体系的なものとなっていますので、次回以降、各構成要素別に掘り下げたお話をさせていただこうと思います。本コラムでは、システム開発者・導入者向けに、システム構成別の最新の技術トレンドからシステム化時の課題や対処方法についてご紹介して参りますので、御社のシステム構成の一案ないしは、素材選定時の一案としてご参考いただければ幸いです。

 

※内容は予告なく変更になる場合があります


  • MS-DOSは、米国 Microsoft社の米国およびその他の国における登録商標です。
  • MILは、カナダ Matrox社の登録商標です。

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