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東京大学様

Mac/WindowsのマルチOS混在環境で高速デュアルブートを実現。同時に高効率な運用体制を目指す

  • 多様なワークスタイルへの対応
  • 事務生産性向上
  • パフォーマンス・可用性向上
国立大学法人 東京大学

国内の大学では名実共に最高の学び舎として揺るぎない評価を集める東京大学。
多様性を帯びるいくつもの教育現場でのICT活用に積極的な同校では、学内に専門機関として東京大学 情報基盤センターを設置している。
同センターは、学内外の研究・教育、社会貢献などに関連する情報処理を推進し、その基盤的研究に勤しみながら、8 大学センター群から構成される学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点の中核機関としても活動している。
同時に学びの現場の情報インフラとなる設備などの整備・提供、その他必要な専門的業務を担い展開中だ。特に注目なのが2004年を皮切りとする大規模なMacの導入活用。4 期目を迎える2016年春からは、複数OS でも高効率な運用を促進する「in Campus Device」と純国産のハイパーバイザー「vThrii Seamless Provisioning」を導入し、El CapitanとWindows10が走る環境で臨んでいる。

導入ソリューション
導入製品

お客様データ

国立大学法人 東京大学
創設:1877年
所在地:東京都文京区本郷7-3-1
学生数:26454 名(2015年11 月現在)

1868 年4 月12 日、東京開成学校と東京医学校が合併。旧東京開成学校の法・理・文の3 学部、そして旧東京医学校の医学部に東京大学予備門を付属し、東京大学が創設される。英教育専門誌タイムズ・ハイアー・エデュケーションの「2016 年世界大学評判ランキング」で12 位にランクされる。国内・アジアでは堂々1 位。創立以来、東西文化融合の学術の拠点として、世界の中で独自に学術を発展させ、それを世界に伝えてきた伝統を引き継ぎ、未来に向けて世界の様々な人々を惹きつけ、知の探求を知の活用へとつなげる「知の協創の世界拠点」を目指す。
東京大学情報基盤センターは、学内外の研究・教育、社会貢献等に係る情報処理を推進するため、その基盤的研究を行うとともに、8大学センター群から構成される学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点の中核機関としての役割をはたしつつ、基盤となる設備等の整備及び提供、その他必要な専門的業務を行うことを目的として活動中。

お客さまが実現できたこと

  • El CapitanとWindows10のデュアルブートをin Campus DeviceとvThrii で実現!
  • 継続利用を見据えた端末のメモリ増設(4GB →16GB)とHDD→SSD化で起動速度や操作感を改善。
  • 仮想化で一括更新から差分更新まで対応。夜間の自動更新だけでなく日中のバックグラウンド更新も可能。

お客さまのご要望

  • ユーザーがWindows環境からシャットダウンした端末装置でも自動起動時刻の設定が正しく動作すること。
  • 今後4 年間、学生をはじめユーザーが快適に利用できる性能を有した端末を導入すること。
  • OS イメージ更新の際、短時間ですべての端末が利用可能な状態となる性能を有すること。

導入前の課題と背景

学生たちが不満なく使える環境整備が第一義

東京大学では、学生と教職員が授業や研究で利活用する学内情報基盤のうち、教育用計算機システム(Educational Campus-wide ComputingSystem、以下ECCS)に、2004年からMac の大量導入を図り、12 年の間複数キャンパスで1000 台以上を運用してきた。しかし、2012 年に導入されたBoot CampによるWindows環境では、Windowsで終了してしまうと起動時刻の設定が消えてしまため、端末の電源を切る場合はMac OSでの終了が必須であった。また、OS イメージの更新作業にも膨大な時間がかかるため、管理者への負荷も大きかった。

こうしたユーザーの使い勝手の悪さや、管理負荷を軽減できるような端末の集中管理体制が必要だった。「その実現には、運用側の業務効率の改善にもつながる仕組みづくりが不可欠でした」(柴山氏)

東京大学 情報基盤センター<br />
情報メディア教育研究部門<br />
教授 理学博士<br />
柴山 悦哉氏

「システム取りまとめなどきめ細かい対応がありました」「以前からの実績もありますし、複数キャンパスで計1000 台超のMacを運用するときに必要なノウハウや新たな問題が発生したときに対応して解決する能力は評価できると思います」

導入の必然性

ハイパーバイザー型仮想環境で使い心地と管理を向上

大勢の学生や教職員がMac でマルチOSを使う。その運用管理面の改善からユーザーの利便性向上を目指そうとする同校。その課題解決に向け、当初よりECCS の運用を支援してきたキヤノンIT ソリューションズ(以下キヤノンITS)が行った提案がvThrii Seamless Provisioning( 以下vThrii-P)だった。vThrii-Pは、もともと筑波大学が2006 年から研究していたセキュアOS プロジェクトの成果物“BitVisor”をベースに、(株)イーゲルが産学連携で開発したハイパーバイザー型仮想環境。vThrii-Pを導入することで、クライアントのiMac 上にOS X とWindows を共存させ、運用の集中管理が可能となる。

「従来も少人数でローカルブートによるマルチOS環境を集中管理していました。しかし、頻繁に実施されるアプリケーションのバージョンアップやセキュリティなどのパッチ適用等、ほんの一部の更新でもイメージ丸ごと全部を配信する手順でした。そのため夜間の自動配信の時間枠でギリギリ間に合わせる状態。この省力化・効率化は必須でした」(柴山氏)
「万一イメージ更新でデータに間違いがあってもすぐに差し替えできる、という利点も手に入ります」(品川氏)

東京大学 情報基盤センター<br />
情報メディア教育研究部門<br />
准教授 理学博士<br />
品川 高廣氏

「対応の速さも純国産のメリットですね」
「内閣官房情報セキュリティセンターの研究開発プロジェクトとして、筑波大学を中心に開発されたOSS であるBitVisor。vThrii Seamless Provisioningは、それををベースに、(株)イーゲルによって開発された純国産のハイパーバイザーです。その導入・運用時に出た課題にもすぐ対応いただけ、安心してお任せできました」

運用の工夫

運用の工夫

こうしてハイパーバイザー型仮想環境“vThrii-P”と、複数OS環境でのクライアント管理ツールとしてキヤノンITSが独自開発した“in Campus Device ”が新たに導入された。特に複数のMacの稼働状況に応じて最適なプロビジョニング(データ転送速度)をコントロールする機能は、in Campus Deviceが大きな役割を果たしている。OS は導入時点で最新のEl Capitan とWindows10が動作する。また、同校では、学生の使用感向上を見据えた観点から、Macのメモリを4GB から16GB にアップし、HDD のSSD化も果たした。そのハードウェアの機能強化との相乗効果も抜群だったようだ。「ユーザー側の速度を遅くさせない利用環境を提供できました」(品川氏)

約100 台のiMacを導入して学生の学びを支援する駒場キャンパス内の実習室

約100 台のiMacを導入して学生の学びを支援する駒場キャンパス内の実習室

取り組みの成果

多様な教育現場の活用を支援可能に

同校をはじめ多様性に富む教育現場では、さまざまな使い途に応じて複数OS環境の使い分けや多数のアプリケーションのサポートが求められる。OSやアプリケーションの種類が増えれば増えるほど、それぞれに施されるマイナーアップデートなども増大する一方だ。当然、運用管理は複雑かつ煩雑となり、作業工程や作業時間も増すばかり。しかし、今回の更新によって、OSアップデート等の大規模イメージ配信を夜間に自動実行できるのはもちろん、パッチ適用やマイナーアップデート等の差分更新も別管理が可能となった。たとえば、ローカルディスクへのキャッシュがすべて終わっていなくてもシステムは利用可能であり、ユーザーが利用中にバックグラウンドで差分データの取得もできる。「1000台超のMacを少人数のスタッフで稼働させ、多種多様な教育の現場を支援する運用管理体制には限界があります。今回の“vThrii-P”と“in Campus Device ”により管理負荷が軽減されるのは、ありがたいですね」(柴山氏)
「実際、稼働後は複数キャンパスの各教室や実習室に散らばっている1000 台超のMacが、順調に動いています。トラブルも少ないですし、ネットワークとストレージに的を絞った薄い仮想化の導入で、運用管理の信頼性も高まりそうです」(品川氏)
また、vThrii-Pには、ユーザーの利用状況に応じてイメージファイルをローカルディスクにオンデマンド転送できる機能も実装されている。たとえば、ユーザーが利用中にサーバから読み込まれたイメージデータはオンデマンドでローカルディスクにキャッシュされ、一度も読み込んでいないデータは、CPUの負荷状況にあわせてバックグラウンドでローカルディスクにキャッシュされるという仕組みだ。その他にもOS ネットワークブートや、システムリカバリのディスクフリーズ機能なども備えている。「学生にとってローカルブート環境と変わらない使い心地とレスポンスを提供できるシステムに仕上がったと思います」(品川氏)

従来はWindowsを選択すると毎回リスタートが必要だったが、今回の更新で起動前にOS 選択が可能に

従来はWindowsを選択すると毎回リスタートが必要だったが、今回の更新で起動前にOS 選択が可能に

将来の展望

より多様な要望に応える情報基盤へ

ハイパーバイザー型仮想環境でECCS を刷新した同校。それを糧に現場の要望にも対応しようとうとしている。「最新アプリの速やかな導入も容易になったので、まずは多様な教育現場のリクエストに順次応えていきたいですね。さらに稼働OS にLinux 等を加える事も検討中。今後の拡張にも期待が持てるようになりました」(品川氏)
「大人数かつ多彩な教職員や学生のニーズに応えるためには、運用管理の効率化と省力化なくしては実現できません。当校のように異なる場所に複数キャンパスを構える教育機関では、なおさらでしょう」(柴山氏)
そんな同校のハイパーバイザー型仮想環境の導入は、文教のICT 活用に新しい可能性を切り拓いたと言えそうだ。

in Campus Seriesの管理ツールとしてデザインが一新されたin Campus Device

in Campus Seriesの管理ツールとして
デザインが一新されたin Campus Device

システム概念図

複数OS 環境におけるクライアント管理ソリューションの決定版!
in Campus Device は、キヤノンIT ソリューションズが文教市場向けに展開する教育支援情報システム構築の独自プラットフォーム「in Campus Series」のクライアント管理ソリューションです。OS 混在環境で、クライアント端末の運用を効率的に行い、管理者の作業負荷の軽減に大きく寄与します。

最新の仮想化技術による純国産ハイパーバイザーと連携可能!
先進的な仮想化技術、インテリジェント・ハイブリッド・ストレージ機能に基づくソフトウェア管理フレームワーク、vThrii Seamless Provisioning とも連携。マルチOS /デバイス環境でのネットワークブートや差分イメージのオンデマンド転送、セキュリティパッチなどの更新作業なども容易に高効率化!

in Campus Device システム構成図


導入いただいたソリューション・製品

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