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神奈川大学様

2004年に導入した情報系システムを、学生・教員・職員の全学に開けた総合ポータルへと進化させ、学内情報の共有・活用を積極推進

  • 情報漏洩対策
  • 多様なワークスタイルへの対応
  • 事務生産性向上
  • パフォーマンス・可用性向上
神奈川大学

横浜キャンパスと湘南ひらつかキャンパスに約1万8000人の学生が学ぶ神奈川大学では、学内の情報インフラ整備を順調に進めている。2004年春に新教務システムを立ち上げ、同時に学生・教員向けのポータル(WeBSt@tion)が稼働。2004年度の履修登録から本格的にスタートさせ、学生と大学側のコミュニケーションに不可欠な環境を整備した。

導入ソリューション
導入製品

お客様データ

神奈川大学
創 立:1928年
所在地:神奈川県横浜市神奈川区六角橋3-27-1
学生数:18455名(2008年5月1日現在)

神奈川大学は、創立者・米田吉盛が弱冠29歳のとき、「横浜で働く勤労青年の旺盛な勉学需要に応えるため」に発足させた横浜学院に端を発す。戦後の学制改革により、神奈川大学に改称し、「質実剛健」「積極進取」「中正堅実」の建学の精神のもと、現在に至る。
2008年に創立80周年を迎え、時代と社会の課題や使命を地球的視野から深く自覚すると共に、真理を希求する姿勢を持ち続け、自律の精神と共生の視点から、主体的に新たな価値を創造する人材を育成し、未来社会の発展と安定に寄与するため、不断の努力で挑んでいる。

お客さまが実現できたこと

  • 各種システム間のスムーズな連携
  • ユーザー認証とアクセス制御を自由に設定できる環境を構築
  • 総合ポータルの機能、操作性の飛躍的向上

お客さまのご要望

  • 学生・教員・職員すべてがつながる総合ポータルの構築

学内のさまざまなシステムを統合し、全学横断的な総合ポータルへ

横浜キャンパスと湘南ひらつかキャンパスに約1万8000人の学生が学ぶ神奈川大学では、学内の情報インフラ整備を順調に進めている。2004年春に新教務システムを立ち上げ、同時に学生・教員向けのポータル(WeBSt@tion)が稼働。2004年度の履修登録から本格的にスタートさせ、学生と大学側のコミュニケーションに不可欠な環境を整備した。「情報インフラの運用を進める中、2006年に『さらに全学横断的なポータルへ』という機運が高まり、学生・教員・職員すべてがつながる総合ポータルの検討が進められました」と同大学情報化推進本部事務システム課長の籏本氏は話す。

具体的には職員向け教務システムを人事や総務などを含めた法人全域への拡大、そして学生と教員だけのポータルではなく職員と学生や教員を結ぶ、といったものだ。

「例えば、図書館から本の返却督促の連絡を投げたい、学生課が特定の学生に呼び出しをかけたいなど、運用を通じて様々な現場から要望が寄せられていました。また、学生と教員のコミュニケーションツールとして機能していたポータルでも、操作性の向上や機能拡張を望む声が双方から寄せられていました」(籏本氏)。

神奈川大学  情報化推進本部事務システム課長兼  情報化推進本部教育研究システム課長事務取扱<br />
籏本 祥二氏

神奈川大学  情報化推進本部事務システム課長兼  情報化推進本部教育研究システム課長事務取扱
籏本 祥二氏

JSR-168準拠のフレームワークでシームレスな情報共有環境に

全学総合ポータルへの進化に向けて神奈川大学が選んだのは、Javaの標準仕様JSR-168に準拠したポータル・サイト構築フレームワーク、JBoss Portalの実装によるWebDAVベースのXythos(ザイトス)の組み込みだ。「学生・教員・職員の垣根を越え、情報発信者が多方向にアプローチできる環境にブラッシュアップすることが、今回のミッション」と籏本氏が言うように、すでに学内で活用している各種システムとの連携が、余計なカスタマイズなしで容易に実現できることに主眼が置かれた。

その観点から、LDAPやActive Directoryなどのディレクトリと連携したユーザー認証とアクセス制御が可能であり、学内外で情報共有できる環境下でユーザーごとにアクセス権限を設定できるXythosが選ばれている。「限られたリソースで運用していくことも考え合わせると、サーバ側で添付ファイルの一括管理ができれば、ファイルサーバの容量削減やメールサーバの負荷軽減、クライアント端末のディスク容量節減にもつなげられます」(籏本氏)という部分への評価もあった。

 「今回も、2004年春から稼働している学生向けポータルの開発・導入時よりお世話になったキヤノンさんとのコラボレーションだったので、私たちの業務環境や内容に精通していることから、スムーズにソリューションの導入をサポートしてもらえました」(籏本氏)。

学生・教員・職員すべてをつなぐコミュニケーション環境を創出

全学総合ポータルは、2007年1月を皮切りに、2008年6月、無事、導入された。「Ajaxによりポータル画面のGUIが飛躍的によくなりました。また、レイアウトやカラー変更などもドラッグでできるようになり、学生をはじめ各ユーザーが"自分のポータル"として愛着を持って使っていけます」(籏本氏)。

従来のポータルに追加された機能として、学生向けに「履修中の授業の先生からのお知らせ」「事務局からのお知らせ」、そして「教員が自ら発信した学生へのメッセージの確認」というポートレットの充実と、送信先のグルーピングも全員から特定個人まで自由自在に組める機能が付加されたことが挙げられる。「例えば、事務局から学生や教員にアナウンスできるようになったお知らせ機能は、就職セミナー、学内アルバイト、運動部の応援募集など、様々な告知に使われています。また、教員から学生向けでは、教材提供や課題・レポートの受付、テスト回答のやりとりなどで活用されています」(籏本氏)。このことで特定個人に宛てた連絡はメールで、全学へのお知らせはポートレットのお知らせ機能でと、情報によるすみ分けの徹底を実現。無駄なメールのやりとりも減少しているそうだ。

「活用が進むに伴って、新たにガイドラインを策定し、学校側からの情報発信のスタンスを明確化。学校の公式アナウンスとしての情報配信の在り方についてユーザー間で共有しながらの運用としています」と籏本氏が言うように、運用ポリシーの補強にも余念がない。

オフィシャルなポータルとしてさらなる利便性を追求

「学生からは『先生と休講情報などスケジュールを共有できるようになり、連絡が便利になった』という声が寄せられています。この総合ポータルさえ見れば、必要な学内情報をすべて把握できるようになりましたからね」と籏本氏が評するように、同校は全学総合ポータルの導入によって様々な成果を得た。「これまでは、オープン化を望む教員サイドと、個人情報など基幹データを扱うことから安全性の担保を第一に考える教務サイド、それぞれの立場の違いから出るシステム活用への思惑の違いから、統合は非常に困難でした。その課題を、ユーザー認証とアクセス制御を自由に設定できるXythosの組み込みによってクリアできた。教員と事務の見えないカベを克服できたのが、何よりの成果です」(籏本氏)。

また、以前より同校で運用されていた総合認証基盤システムとワンタイム・パスワードによる認証システムのACCESSGUARDIAN、2段階のセキュリティを連携させて安心・安全の確保も果たされた。「既製のポータルサイト構築パッケージはいろいろありますが、今回は私たちの要望をすべてきいてもらうカタチで、フルカスタムでやっていただきました。機能的に無駄なものを省いていくことができ、必要最小限なものを厳選して使い勝手がよいものに仕上がっていると思います」(籏本氏)。

同校の全学総合ポータルは、今では学生と大学側のコミュニケーションに不可欠な環境=大学のオフィシャルなポータルと、学生・教員・職員すべてのユーザーから認知され、積極的に活用されている。「今後、職員の給与明細の配布や人事系など業務用システムとの連携を強化させる計画があります。加えて、例えば導入予定の.Campus(ドットキャンパス)と連携し、eラーニングシステムとの統合も果たしたいですね。学生の入学前からの学修履歴と絡めて支援できるもの、グループウェアのdesknet'sとの連携も検討中です」と籏本氏が抱負を語るように、最新技術ノウハウのキャッチアップによって、さらなる学内情報インフラの整備に取り組んでいく予定だ。

システム構成

システム構成図

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システム構成図

・Xythosは、Xythos Software Inc.の登録商標です。
・Active DirectoryはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
・ACCESSGUARDIANは、キヤノンITソリューションズ株式会社の登録商標です。
・desknet's およびデスクネッツは、株式会社ネオジャパンの登録商標です。

導入いただいたソリューション・製品

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