未来を拓くキヤノンの先進技術

  • 特集①

Canon EXPO 2023 リポート

デジタルイノベーションが産業や社会、さらには働き方や暮らし方に大きな変革をもたらしています。8年ぶりに開催したキヤノングループ最大のイベント「Canon EXPO 2023」では、時代の要求とビジネス環境の変化に適応し、変貌を遂げたキヤノンの新たな姿を披露しました。

Canon EXPO 2023

Canon EXPO 2023に見るキヤノンの進化と展望

2015年以来、8年ぶりに開催したCanon EXPO 2023は、10月17日の東京国際フォーラムでの基調講演を皮切りに、18日から20日にかけてパシフィコ横浜ノースで展示会を行いました。さらに、12月26日までオンラインでの展示も開催しています。

キヤノンは近年、AIやデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進といった時代のニーズに応えつつ、「グローバル優良企業グループ構想フェーズ VI」のビジョンの下で、「プリンティング」「イメージング」「メディカル」「インダストリアル」という4つの事業分野を中心に、BtoBビジネスへのシフトを積極的に進めています。

Canon EXPO 2023では、「新しいキヤノン」が提供する製品やソリューション、それらを支える技術や開発環境、そして新たな価値創造への取り組みを発信しました。

熱気あふれる横浜会場 イノベーションの交差点

パシフィコ横浜ノースの広大な会場で開催したCanon EXPO 2023は、大きく4つのエリアに分けて展示を行いました。まず、キヤノンの4つの産業別グループ「プリンティング」「イメージング」「メディカル」「インダストリアル」における最新の製品とサービスを集約した「コアコンピタンスの丘」です。また、キヤノンの製品や技術が社会や日常生活にどのように寄与しているかを、具体的な利活用シーンを通じて示す「ソリューションの広場」。モビリティや先進医療、宇宙の領域など、新たな応用分野における共創を呼びかける「シナジーの泉」。そして、キヤノン独自の技術開発環境と基盤技術を紹介する「ホリスティックの森」。

これらのエリアを合わせて、176種類の製品、21種類のユースシーン、そして35種類の基盤技術を展示しました。

次ページからは、「Future Focused. Always. ~未来の可能性を、ひろげ続けよう~」というスローガンを軸に展開したCanon EXPO 2023のハイライトと、キヤノンの現在および未来のビジョンについてお届けします。

基調講演が開催された東京国際フォーラム会場

基調講演 未来への挑戦と決意

10月17日、東京国際フォーラムにおいて、キヤノン株式会社代表取締役会長兼社長 CEOの御手洗冨士夫によるCanon EXPO 2023基調講演を行いました。

4000人を超える多くのお客さまを前に「キヤノンが拓く未来~イノベーションの飽くなき追求~」をテーマに、8年ぶりとなるCanon EXPO 2023を開催する意義と、企業が直面している世界の課題、そしてその中でキヤノンが社会に提供する価値について講演しました。

キヤノンがデジタル時代に対応し、AIの加速度的な進化を見据えて、M&Aによって新たな事業を獲得し、事業ポートフォリオを大幅に入れ替え、4つの産業別グループへ組織の再編成を進めてきたことを語った後、「キヤノンは今後も創業以来培ってきたイメージング技術を軸に、テクノロジーとイノベーションによって、新たな価値を生み出し、複雑化、多様化する社会課題の解決に幅広く貢献していきます」と決意を述べました。

さらに「未来は、単に予測するものではありません。未来は、創るものです。皆さまの持つ知見や技術と、キヤノンの持つ独自技術とを掛け合わせて、誰も見たことのない新しい未来を共に創っていきたいと考えています」と共創への思いを語りました。

そして、講演の最後に「経営とは難しい判断の繰り返しですが、熟慮断行の精神で、勇気をもってひるむことなく決断を下し、社会の変化に先んじて前に進まなければ、新しい未来を切り拓くことはできません。今後も時代のニーズに応え、社会課題の解決に技術で貢献していくために、キヤノンは時代の先端分野に常に携わっている企業であり続けます」と語りました。

※ 記事中のデータ、人物の所属・役職などは、記事掲載当時のものです。