東京理科大学と産学連携し、サプライチェーンマネジメントにおける
実践型人材育成を支援
- お知らせ
2019年7月26日
キヤノン ITソリューションズ株式会社
キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:金澤 明、以下キヤノンITS)は、学校法人東京理科大学(野田キャンパス:千葉県野田市、学長:松本 洋一郎、以下東京理科大学)の理工学部経営工学科のバリュー・システムイノベーション(Value and Systems Innovation:VSI)コースにおいて、産学連携による実践型人材育成を目的とした「サプライチェーンマネジメント(*)特論(特別講義)」を実施しました。
近年、日本を取り巻く経済環境は変化しており、ものづくりからサービス業への産業構造のシフト、少子高齢化による労働人口減少など、製造業および製造現場においても同様の課題を抱えています。それに加えて、生産現場においては変種変量生産など、消費者の多様な需要に合わせて複雑化しています。そのため、今後「IoT」「Industry4.0」といった、ITを活用した高度なモノづくりを目指した取り組みは、今後増えていくことを予想されます。
東京理科大学理工学部経営工学科は、学科・専攻を横断した研究・教育を強力に推進しています。産学官連携プロジェクトを起点として学科教員内での横断による新たな価値の創造を目指す「VSIコース」では、数学や情報技術を用いて、科学技術の価値の探求と創出、システムの設計、それを運用するための「もの」「情報」「資金」の流れの見える化、大量かつ不確実なデータを効率的に活用するためのアーキテクチャの構築および運用、システムを統合的に管理することのできる起業家やイノベーターの育成を行っています。
キヤノンITSはこの取り組みに賛同し、2017年よりVSIコースで開講されている「サプライチェーンマネジメント特論」において、「座学」「校外研修」「実験」3部構成のうち「座学」を担っています。SCMに関わるシステム開発の経験が豊富なR&D本部とSIサービス事業部が講師となって、理論・技術の解説や社会で実践する場合のポイント・事例紹介を行っています。
このたび、6月19日に特別講義を開催し、同大学理工学部経営工学科の教員と学部4年、修士1・2年の計10名に「サプライチェーンマネジメント特論(特別講義)」をキヤノンITS三田事業所で実施しました。オフィスの雰囲気を体感いただきながら、画像認識AIを活用したソリューション開発事例、需要予測ソリューション「FOREMAST」およびSCM計画系システム構築プロジェクトを紹介した後、サプライチェーンマネジメント特論の講義を実施しました。学生からは「システムと人との融合を追求することが、重要だと感じた」「属人化した業務の標準化、人的リソース依存を解消する自動化の必要性が理解できた」といったさまざまな声が寄せられました。
今後も、同大学理工学部経営工学科との協力体制を強固なものにして、将来を担う実践型人材育成につなげていきたいと考えています。
特別講義の様子(左は講師陣)
- * サプライチェーンマネジメント:資材や製品の最適管理によるコスト削減を目的とした受発注・社内部門の業務を統合管理する経営手法、Supply Chain Management
内容は発表時のものです。商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
本件についてのお問い合せ先
- 報道関係者のお問い合わせ先:企画本部 事業推進部 コミュニケーション推進課 03-6701-3603(直通)
- 一般の方のお問い合わせ先:R&D本部 数理技術部 06-7635-3011(直通)
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「数理技術」とは、解決したい問題を数式を用いてモデル化し最適解を求める技術です。学術的にはオペレーションズ・リサーチ(Operations Research/以下、OR)と呼ばれ、1930年代の英国における防空体制の研究が起源だといわれています。当初は軍事目的で利用されてきましたが、第二次世界大戦後には平和目的に活用されるようになり、企業が保有する人や設備の資源を効率よく運用する手法として、主として鉄鋼、石油、ガスなどの大規模装置産業を中心に発展を遂げてきました。
私どもは「数理技術」のもつ可能性に着目し、長年にわたり「数理技術」を用いた企業活動における課題解決を探求してまいりました。
時代と共に企業を取り巻くビジネス環境も変化し、企業課題も変化しつづけていますが、解決すべき課題の本質を見抜き適切にモデル化することで最適解を求める「数理技術」の手法は、変化の激しい今の時代でこそ真価を発揮できるものと考えています。私どもはこれからもお客様と共に「数理技術」を用いた課題解決に取り組んでまいります。
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