- コラム
CaptureBrain:AI-OCRとOCRの違い
目次
- OCRとは
- OCRが必要とされる背景
- OCRに使われている技術について
- AI-OCRとは
- AI-OCRとOCRの違い
- AI-OCRの導入メリットについて
- まとめ
OCRとは
OCRとはOptical Character Recognition/Readerの略で、日本語では光学的文字認識という意味になります。このOCRは画像、手書きの文字、印刷された文字などをスキャナやデジタルカメラによって読み取り・抽出し、コンピューターが利用できるデジタル文字コードに変換する技術のことをさします。
OCRが必要とされる背景
今後、日本は生産労働人口が減少していくためです。総務省の調査によると2020年現在日本の人口は1億2000万人、そのうちの15歳から64歳の生産労働人口は、6,568万人。この数字が2030年には、需要に対して供給が644万人追い付かなくなる見込みです。
(参照:パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計 2030」 スライド8推計結果)
生産労働人口が減少していくことに対しての、取ることのできる対策は生産性の向上です。ところが、日本の生産性は海外と比較したとき、47.9ドル。OECDの加盟国の中で、37か国中、21位と決して高いとは言えません。主要先進国7か国の間においては最下位の状態が続いています。
そういった労働人口減少、生産性が低いといった背景もあり、時間あたりの生産性の向上が急務です。
OCRに使われている技術について
OCRとは複合機、スマートフォン、カメラから読み取られた画像内の文字を認識・識別し、コンピューターが読み取ることができる形式のテキストデータとして出力する役割をします。
AI-OCRとは
手書きの書類、請求書、帳票の読み取りをOCRによって行い、AI技術を活用して精度向上を行うOCR処理の1つです。AI-OCRは、AIの研究開発が加速する中、特に深層学習の成果を活用して文字認識精度や精度の向上を図り、活用範囲を拡大しています。
AI-OCRとOCRの違い
OCRの技術に、ディープラーニングのようなAIの技術を加えたもので、機能や性能を高めたOCRのことを指します。文字認識率の向上、帳票のフォーマットの設計をせずに、項目、値、数値を読み取ることができるようになりました。
AI-OCRの導入メリットについて
・高い文字認識率
難しかった手書きの文字の読み取りも高い精度で読み取ることができるようになりました。元々、従来のOCRは、搭載されたロジックに従い、決められたパターンでしか文字を識別できませんでした。現在のAI-OCRはAI技術の中でも機械学習、深層学習を搭載しているものもあり、スキャンした前後の文字や文面からも、正確な文字を読み取ることができます。
・他のSaaSやシステムと連携が可能
CRM*1、RPA*2などのシステム連携が可能に。例えば、AI-OCRとRPA(Robotic Process Automation)を連携させることで、AI-OCRを使って読み込んだ書類を、自動でRPAがCRMに連携して、手書きの申込書データがCRMに転記されているといったことも可能になります。
*1
CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、「顧客関係管理」のことです。顧客の情報を収集・分析して、最適で効率的なアプローチを行い、自社の商品やサービスの競争力を高めるツールのことです。CRMを導入する目的は、顧客情報を一元管理することで、顧客と親密な関係を構築し、顧客の満足度を上げることにあります。その結果、商品の購買に結び付けて、売り上げアップに繋げることができます。
例)Salesforce、kintone
*2
RPAとは、Robotic Process Automationとはパソコン上の作業を自動化するロボットソフトウェアで、ユーザーが定義したプログラムに従ってデータ等を自動的に処理します。
例)UiPath、BizRobo、Automation Anywhere
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