Vision Edition
作業ユニット
フローチャートでジョブを作成する際の処理です。
「カメラ」「分岐処理」「画像処理」「モデルマッチング」「ロボット操作」「演算」の6種類のユニットがあります。
ジョブはフローチャートに配置した作業ユニットを接続線で結び作ります。
Q カメラユニットにはどのような作業ユニットがありますか?開く
次の4つの作業ユニットがあります。
- 撮像
- ネットワークカメラポジション
- ネットワークカメラ移動先補正
- グリッドPTZ
カメラの水平画角の角度です。 この値はワイド(W)端程大きく、テレ(T)端程小さくなります。
その範囲はカメラ機種ごとに異なりカメラに設定されているアスペクト比によっても変わります。
デフォルトではカメラのワイド(W)端の値となっています。
この値は拡大するほど小さな値になり、一般的なズーム倍率とは値の大小が逆なので感覚的にわかりにくいかもしれません。
(拡大はW端からT端に近づくことなので、この値は小さくなるが、一方ズーム倍率では値が大きくなる。)
例:VB-H45 アスペクト比16:9でお使いの場合の水平画角 W端60.4°~T端3.2°
デフォルト値はW端の60.4(ズーム倍率1倍)
アスペクト比4:3でお使いの場合の水平画角 W端46.3°~T端2.4°
デフォルト値はW端の46.3(ズーム倍率1倍)
申し訳ございません。 Vision Editionのメイン画面ではズーム倍率の確認はできません。
ブラウザでカメラのネットワークカメラビューを開いていただき、画像の下に表示されるインフォメーションで光学ズームの倍率を確認することができます。
ネットワークカメラビューは次のアドレスにアクセスし開くことができます。
例:カメラのIPアドレス 192.168.0.10
http://192.168.0.10/viewer/live/(カメラに設定したユーザー名とパスワードが必要です。)
画像の下のインフォメーション欄にfps、パン、チルト、ズーム水平画角(光学倍率)の値が表示されます。
ズームの()内の値が光学倍率となります。
Q 撮像ユニットなどで設定するパンやチルトは何の値ですか?開く
カメラのパン、チルトの角度です。デフォルト値はいずれも0です。
パン(首振り)、チルト(あおり)それぞれの0位置の場所と可動範囲の指定は次の所になります。
パン: 0位置はカメラのパン角度範囲の中央位置。
可動範囲はカメラのパン角度範囲を2分した値までプラス、マイナスで指定
チルト:0位置はカメラのチルト角度0°の位置。
可動範囲はカメラのチルト角度範囲まで指定
撮像ユニットの画像補正設定タブで指定します。
透視歪みマッチングとポイント指定の2つの方法で指定できます。
透視歪みマッチング:
あらかじめ登録した透視歪みマッチンングモデルと現在の撮像画像を差分から歪みを補正する方法です。
透視歪みマッチンングモデルは対象となるワークを正面から撮像した画像から作ります。
その画像には歪みを判別しやすくするため形状を一緒に写り込ませます。
この形状は白黒矩形が並んだ市松模様を使います。 この模様自体をつぎのような上下左右非対称の形状にすると識別しやすくなります。
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実際の撮像の際もこのマーカーは同じ位置に置いたままにしておくと、これを基準に台形補正がされます。
ポイント指定:
画面上に配置された正方形の4隅のポイントを、実際に撮像した画像の本来正方形である点に移動することで台形補正を行います。
ワーク内に正方形の形状が無い場合は基準となる正方形の形状を写り込ませ、それを使って補正します。
Q 分岐処理ユニットにはどのような作業ユニットがありますか?開く
次の2つの作業ユニットがあります。
- 条件分岐
- 複数条件分岐
Q 画像処理ユニットにはどのような作業ユニットがありますか?開く
次の18の作業ユニットがあります。
- 濃淡検査
- エリア
- エッジ位置
- エッジ幅
- 部分円環エッジ
- 近似直線エッジ
- 角度検出
- 円検出
- 楕円検出
- ブロブ検出
- 1Dコードリーダー
- 2Dコードリーダー
- 数字認識
- 文字認識
- アナログメーター読み取り
- 色判別
- 円環文字認識ユニット
- 7セグ数字認識ユニット
Q ユニットの「対象画像」に「撮像」ユニットの画像を指定できません。開く
指定した画像がカラー画像であると考えられます。
その場合次のメッセージが表示されます。「選択した設定に対応していないため、対象画像を変更できません。」
この場合つぎの手順で画像をグレースケールに変更し解消します。
「対象画像」に指定した画像の「撮像」ユニット開く
「撮像設定1」の「モノクロ変換パラメーターを変換する」にチェックを入れ、「モノクロ変換」を「グレースケール」等に変えてOK
その後このユニットの対象画像に指定する。
Q ユニットごとに同じ撮像画像のカラーとグレースケールを使い分けることはできますか?開く
申し訳ございません。そのようなことはできません。
一つの「撮像」ユニットで指定できる「モノクロ変換パラメーター」は一つだけです。
つぎのような対応をしてください。
元の「撮像」ユニットの直後にもうひとつ「撮像」ユニットを追加
追加したユニットの「モノクロ変換パラメーター」を別の設定にする
(元のものがカラーなら追加したものはグレースケールにする)
各ユニットの目的に応じて適した「撮像」ユニットを「対象画像」に設定する
Q 画像処理ユニットで「対象画像」を読み込んだ場合左上に表示される値は何ですか?開く
この値は「対象画像」から取得した値で、表示項目(パラメーター)はユニットごとに変わります。
項目ごとに2段の数字が表示されます。
上段、下段の値はいずれも現在値ですが、上段の色は緑色で表示され、下段は判定条件の結果によって色が変わります。水色(適合)、赤(不適合)
Q 画像処理ユニットのパラメーターの設定値はどのように決めれば良いですか?開く
つぎのものを参照して決定します。
- 読み込まれた画像にオレンジで表示されるハイライトの状態
- 画像の左上に表示される各項目の値
- 詳細設定タブで確認できるヒストグラム
Q 1Dコードリーダーユニットで扱えるコードは何ですか?開く
次の28のコードが扱えます。
- 2/5 Industrial
- 2/5 Interleaved
- Codabar
- Code 39
- Code 93
- Code 128
- MSI
- PharmaCode
- EAN-8
- EAN-8 Add-On 2
- EAN-8 Add-On 5
- EAN-13
- EAN-13 Add-On 2
- EAN-13 Add-On 5
- UPC-A
- UPC-A Add-On 2
- UPC-A Add-On 5
- UPC-E
- UPC-E Add-On 2
- UPC-E Add-On 5
- GS1-128
- GS1 DataBar Omnidir
- GS1 DataBar Truncated
- GS1 DataBar Stacked
- GS1 DataBar Stacked Omnidir
- GS1 DataBar Limited
- GS1 DataBar Expanded
- GS1 DataBar Expanded Stacked
Q 2Dコードリーダーユニットで扱えるコードは何ですか?開く
次の8つのコードが扱えます。
- Aztec
- ECC 200
- GS1 Aztec
- GS1 DataMatrix
- GS1 QR
- Micro QR
- PDF417
- QR
Q コードの読み取りや文字認識では最低どの程度解像している必要がありますか。開く
2Dコードでは1セルを撮像素子3ピクセルで捉えていることが最低条件となります。
以下は正面に置いたカメラから撮像した画像を1Dコードリーダーユニット、2Dコードリーダーユニット、文字認識ユニットで認識率100%であった距離や角度の例です。
使用カメラVB-H45 最大ズーム20倍
1Dコード(ナローバー幅0.5mm):
EAN-13 距離:8m 角度:横30°45°60° 縦30°45°60°
2/5 Interleaved(ITF) 距離:8m 角度:横30°45°60° 縦30°45°60°
CODE39 距離:9m 角度:横30°45°60° 縦30°45°60°
CODE128 距離:7m 角度:横30°45°60° 縦30°45°60°
2Dコード(セルサイズ0.5mm):
QR 距離:7m 角度:横30°45° 縦30°45°
文字(文字サイズ3mm):
数字 距離:9m 角度:横30°45°60° 縦30°45°60°
アルファベット 距離:3m 角度:横30° 縦30°
Q アナログメーター読み取りユニットで扱えるメーターはどのようなものですか?開く
次のようなメーターが扱えます。
目盛の刻みの間隔で指針が1つだけの指示範囲が円弧のメーターです。
Q アナログメーター読み取りはどのようにしてメーターの値を得ていますか?開く
メーターの最小値と最大値の角度と目盛の対比で値を得ています。
Q アナログメーター読み取りで得られる値は常に一定ですか?開く
残念ながら異なります。
正確を期すためには複数回読み取り、最大、最小の値を外した平均値を値とするようなジョブで対応します。
Q アナログメーター読み取りで目盛りの間隔が一定でないメーターは読めますか?開く
申し訳ございません。そのようなメーターは読むことができません。
部分円環エッジユニットで指針の角度を、目盛の刻み毎の角度を複数条件分岐演算ユニットで照らし合わせ、指針に近い目盛の値を表示するようなジョブを作り対応します。
Q 直線状や回転軸の先を折り曲げて直線的な目盛りとしたメーターは読めますか?開く
申し訳ございません。そのようなメーターは読むことができません。
バーやフロートで値を示す直線状のメーターではエリアやブロブユニットを使い、指示部と目盛の面積や長さの対比で値を得ます。
回転軸を折り曲げて直線的な目盛りとしたメーターは目盛の間隔が一定ではありませんので、指針の位置と目盛の刻み毎の位置を複数条件分岐演算ユニットで照らし合わせ、指針に近い目盛の値を表示するようなジョブを作り対応します。
Q モデルマッチングユニットにはどのような作業ユニットがありますか?開く
次の2つの作業ユニットがあります。
- NCCマッチング
- 形状マッチング
マッチングの際の基準となるモデルが必要です。
モデルの登録はフローチャート編集ウィンドウの上部中央のモデル登録で行えます。
モデルもマッチングの種類に応じてNCCモデル、形状モデルの2種類あります。
それらモデルと撮像画像を比較しマッチングを行います。
それらモデルもNCC、形状それぞれあります。
解像度の異なったモデルを複数持ち類似形状を迅速に検出できることが特長です。
ただし大きさが異なるものは検出しませんので、撮像画像と同じ大きさのNCCモデルを用意する必要があります。
形状でマッチングを行うため相似形のものを検出できることが特長です。
大きさの異なるものでも検出できます。
Q ロボット操作ユニットにはどのような作業ユニットがありますか?開く
次の7つの作業ユニットがあります。
- ロボット移動
- ロボット移動先補正
- カメラ座標変換
- ロボット-カメラキャリブレーション
- ロボットパレタイズ
- ロボットハンド
- ロボットI/O
Q 演算ユニットにはどのような作業ユニットがありますか?開く
次の8つの作業ユニットがあります。
- 四則演算
- 角度演算
- 複数条件分岐演算
- 最大値/最小値
- 数式演算
- 出力値統計
- 2直線間の交点
- 2点間の計算
申し訳ございません。任意の変数を定義し利用することはできません。 「四則演算」ユニットで代用してください。
申し訳ございません。可変変数の機能はございません。
次の演算ができます。
sin、cos、tan、arcsin、arccos、arctan、絶対値、自然対数(底e)、常用対数(底10)、平方根、四捨五入、切り捨て、切り上げ
申し訳ございません。べき乗 演算はできません。