教育機関向けクライアント管理ソリューション「in Campus Device2.0」を提供開始 ~OS混在環境での運用改善とセキュリティ強化を実現~
- ニュースリリース
2016年12月13日
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンITソリューションズ株式会社
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:坂田 正弘、以下キヤノンMJ)とキヤノンITソリューションズ株式会社(代表取締役社長:神森 晶久、以下キヤノンITS)は、OS混在環境でのクライアント管理を実現する教育機関向けソリューション「in Campus Device2.0(インキャンパス デバイス)」を2017年1月上旬より提供を開始します。
キヤノンMJとキヤノンITSは、明治大学と共同で構築した教育支援システム「Oh-o!Meijiシステム」をベースにした、教育機関向けソリューション「in Campus Series」を2014年より展開してきました。2015年には本ソリューションの新機能として、クライアントPCを一元管理できる「in Campus Device」を発売し、東京大学をはじめ多数の教育機関に導入してきました。
近年、OSやアプリケーション等の脆弱性を悪用したサイバー攻撃は急増しており、教育機関でもサイバー攻撃に対応するため迅速なパッチ適応などの脆弱性対策が急務となっています。しかし、多くの教育機関はクライアント端末を多数所有しているため、限られた人員や時間の中で迅速なパッチ適応を行うのは難しく、大きな課題となっています。
キヤノンMJとキヤノンITSは、教育機関のこうした課題を解決するため、文教市場向けにクライアント管理ソリューション「in Campus Device」の新バージョン2.0の提供を2017年1月上旬より開始します。本バージョンは、クライアントPCがMac端末だけでなくWindows端末でも統合的な管理ができ、OSの異なる混在環境や点在する端末の運用管理を効率化することができます。また、システム管理者の作業負荷が大きいセキュリティパッチやバージョンアップなどの脆弱性対策も、vThrii-P ProおよびvThrii-P Light※と連携することで、セキュリティを強化し業務の効率化を実現します。
キヤノンITSが本システムの開発を担当し、キヤノンMJが直販およびパートナー企業の販売網を活用して事業展開することで、教育機関におけるICT環境の整備に貢献していきます。
サービス名 | 価格(税別) | 発売時期 |
---|---|---|
in Campus Device構築サービス | 100万円 | 2017年1月上旬 |
vThrii Seamless Provisioning連携 | オープン価格 | 2017年1月上旬 |
- ※ vThrii Seamless Provisioning(ブイスリー シームレス プロビジョニング 以下vThrii-P)の新バージョン
「in Campus Device」の主な機能
1)ブラウザベースで簡単に操作が可能
ブラウザベースの直感的な操作が可能なUIを用意しています。そのため、コマンド操作など特別な知識がなくても、すべての操作をブラウザベースで行うことが可能です。時間的・物理的な制約にとらわれることなく効率的な運用管理を実現することができます。
2)OSイメージ展開の自動化
OSイメージのサーバへのアップロードから端末が利用できる状態までのプロセスを自動化することで、OS更新の負荷を軽減します。
3)スケジュールによる自動運用が可能
あらかじめ作成しておいたスケジュールによる端末の起動/シャットダウン/リブートに加え、起動OSの制御も行えます。
「in Campus Device2.0」の特長
1) vThrii-P ProおよびLightの連携に対応
「in Campus Device2.0」は、株式会社イーゲル(代表取締役社長:端山 貴也)が開発した、先進的な仮想化技術に基づくソフトウェア管理フレームワーク、「vThrii Seamless Provisioning ProおよびLight(ブイスリー シームレス プロビジョニング プロ/ライト)」との連携も可能です。
vThrii-Pは市場の多様なニーズに対応するためMac・Windows端末対応のvThrii-P Pro、Windows端末対応のvThrii-P Lightをリリースし、更なる機能強化を予定しています。
「in Campus Device2.0」ではvThrii-P ProおよびvThrii-P Lightを統合的に管理でき、複数OSだけでなく、Mac端末とWindows端末の混在環境での統合的な管理を実現し、運用管理の効率化を図ることができます。
2)ソフトウェア構成を刷新し、セキュリティを強化
「in Campus Device2.0」はWeb画面の遷移を制御するMVCフレームワークを変更する等、ソフトウェア構成を刷新し、セキュリティの強化を図りました。
「in Campus Device」その他機能一覧
vThrii-Pの主な機能
1)OSネットブート/オンデマンド転送機能
ローカルHDDにディスクイメージがない場合に、サーバに格納されたディスクイメージからOSを起動します。さらにユーザー利用に応じてイメージファイルをローカルHDDにオンデマンド転送します。
2)パーシステントキャッシュ機能
オンデマンド転送されたイメージファイルをローカルHDDにキャッシュすることで、アクセス性能を向上させます。
3)バックグラウンドインストール機能
端末CPUの低負荷状態を検出・活用して、未転送イメージファイルをサーバからHDDへ順次インストールします。
4)差分イメージ更新機能
OSセキュリティパッチなど少量のイメージファイルの更新には、差分のみを別に管理するこが可能なため、転送時間も大幅に短縮することができます。
5)ディスクフリーズ(システムリカバリ)機能
ディスクフリーズ機能を有効にすることで、OSやユーザーによるHDDへのすべての書き込みや設定変更を、再起動によって元の環境に復元することができます。
6)ディスクフリーズ非保護領域選択機能
ディスクフリーズ機能を活用しながら、特定のパーティションを非保護にすることで、ウイルス定義ファイルなど、復元しない領域を作ることができます。
7)NestedVM対応 (※Lightのみ)
vThrii-P は仮想化技術を利用した仕組みを提供していますが、vThrii-P Lightでは、NestedVMに対応。vThrii-P Light環境上で、仮想環境を利用することができます。
8)軽快なパフォーマンス
128MB という超軽量フットプリントで動作します。OS が必要とするメモリ領域を圧迫しません。
株式会社イーゲルについて
株式会社イーゲルは 1998 年設立の新しい技術課題に常にチャレンジし続けるソフトウェア技術者集団です。これまでに、国内外の企業の研究開発や製品開発、および、大学などの研究機関の多様な研究にその高い技術力を提供し続けてきました。vThrii Seamless Provisioning は、筑波大学、東京大学、および、株式会社イーゲルの産学連携により研究開発が続けられてきたオープンソース・ソフトウェア BitVisorをベースに独自技術により製品化されました。特定の OS・プラットフォームに依存せず、かつ、128MBという超軽量フットプリントで動作する BitVisor の特色を活かした OS プロビジョニング機能、PC稼働状況に応じて最適なプロビジョニングを実現するインテリジェント・ハイブリッド・ストレージ技術。これらの技術で次世代のITシステム管理を支援します。
キヤノンMJとキヤノンITSは、イーゲル社製品の販売代理店です。in Campus Seriesをはじめとする文教向けソリューションとイーゲル社の製品を連携させて、文教市場のニーズに即した付加価値の高いソリューションを提案していきます。
- ※ Windows は、米国Microsoft Corporation の米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。
- ※ Mac は、米国およびその他の国で登録されているApple Inc.の商標です。
- ※ BitVisorは、国立大学法人筑波大学の登録商標です。
- ※ vThriiは、株式会社イーゲルの登録商標です。
内容は発表時のものです。商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
本件についてのお問い合せ先
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
ITSカンパニー 文教営業本部
TEL:03-5730-7075
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大きく社会が変化する中、大学をはじめとする教育機関においても、学習環境や学習スタイルに大きな変化が求められています。少子化が進む中、子供たちがよりよい社会を育めるように資質や能力を養うことができるように、私たちは、ICTサービスを通じて質の高い教育環境の実現に貢献していきます。私たちは、数多くの教育機関に対し研究・教育・学生サービスのためのソリューションを提供し、お客さまと共に真の価値向上を共創しています。
長年文教市場に特化した営業とSEが、貴学に最適なクラウド移行を支援します。またコロナ禍で急務となっている遠隔授業環境を、当社独自開発による教育支援情報プラットフォーム「in Campus シリーズ」で実現いたします。
- in Campus Device
昨今、大学や高校といった教育現場では、macOS/Windows/Linuxなど複数OSを用途に応じて使い分けることが求められています。しかし、その一方でOS混在環境での端末運用の難しさに加え、頻繁に実施されるセキュリティパッチやバージョンアップといった脆弱性対策などによる学校管理者の作業負荷増大は大きな課題となっていました。
in Campus Deviceは、端末からOS/ アプリケーションといったソフトウェアまでを一元的に管理することで、こうした問題を一挙に解決します。