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クオリサイトテクノロジーズ "ニアショア開発・運用サービス"

  • Pickup Solution

CMMIによる統計的・定量的分析でシステム開発の品質・生産性を向上

キヤノンマーケティングジャパングループのクオリサイトテクノロジーズ(本社:沖縄県名護市)は、システム開発サービスとして、首都圏の企業向けのシステムを名護と札幌で開発するニアショア開発・運用サービスを実施しています。最大の特長は、首都圏企業とダイレクトに取り引きを行うことにより、高い付加価値を提供していること。2016年にはCMMIレベル4を達成しました。

特長

名護と札幌の2拠点でニアショア開発・運用サービスを実施
ニアショア専業ならではの蓄積されたリモートコミュニケーションノウハウ
低コスト追求でなく高付加価値の提供を指向
得意とする技術領域で付加価値の高いシステム提供をめざす
CMMIレベル4を達成したシステム開発組織
システム開発プロジェクトの実績を定量的に管理してプロセス改善を続ける

首都圏の企業のシステムを名護と札幌の2拠点で開発

藤島 誠一、森下 天明

(写真右)
クオリサイトテクノロジーズ株式会社
取締役
藤島 誠一
Seiichi Fujishima

(写真左)
クオリサイトテクノロジーズ株式会社
産業ビジネス一部第一グループ
SEPG品質責任者
森下 天明
Takaaki Morishita

沖縄県名護市に本社を置くクオリサイトテクノロジーズは、システム開発、運用、データセンターの3つのITサービスを提供している企業です。会社設立は、2003年11月7日。2008年にキヤノンマーケティングジャパングループ(以下、キヤノンMJグループ)の一員となりました。

同社のシステム開発・運用サービスは、創業時からニアショアの形態で進められています。「一貫して首都圏企業の仕事のみを行っており、現在は沖縄県・名護と北海道・札幌の2拠点で開発・運用を実施しています」と語るのは、システム開発部門の取締役を務める藤島誠一です。大手金融機関などミッションクリティカルなシステムが多く、開発量の約70%はキヤノンMJグループ以外の企業向けです。

また、ニアショア開発・運用サービスを行うに当たり、クオリサイトテクノロジーズは、低コストを追求するのではなく、高い付加価値をお客さまに提供することを重視しています。藤島は「いろいろなものに手を出すよりも、得意とする技術領域でお客さまや市場に評価されることを目指しています」と説明します。例えば、プログラミング言語ではJavaを強みとしており、約180人の開発エンジニアのうち144人がOracle Certified Java Programmerの認定資格者、44人がOracle Certified Expert, Java EEの認定資格者となっています(2022年3月現在)。

リモートで業務を行うニアショア開発・運用サービスの性質上、仕事の進め方やお客さまとのコミュニケーションに関してはコロナ禍の前から蓄積されたノウハウがあり、クオリサイトテクノロジーズでは、生産性を落とすことなくリモートワークにも対応しています。産業ビジネス一部第一グループでSEPG品質責任者を務める森下天明は、「打ち合わせで言われたことだけでなく、CMMI(能力成熟度モデル統合版)のモデルに従って、お客さまが本当にやりたいことを引き出すように心掛けています」と語ります。

Java認定資格者を多数育成 CMMIレベル4も達成

このような高付加価値型ニアショア開発・運用サービスで躍進を続けるクオリサイトテクノロジーズは、人財育成とシステム開発プロジェクトの成熟度を高めることに力を注いできました。

開発部門の人財育成は、半年にも及ぶ新入社員教育からスタートします。「ここでシステム開発のベースとなる論理的思考を身に付け、全員にJavaの入門資格を取ってもらいます」(森下)。配属後も技術研修は続き、社員一人ひとりが自ら設定したキャリアパスに基づいて目標達成度を評価するようにしています。

そうした取り組みのかいあって、日本オラクルが認定する認定資格制度においてOracle Certification Award 2021を2021年9月に獲得。Oracle Certified Java Programmer, SE / EE認定資格の取得者数が多い企業として、7年連続で認められることができました。

一方、システム開発・運用プロジェクトのマネジメントを最適化するための取り組みも人財育成と並行して続けられています。主なテーマは、成果物の品質向上、生産性向上、スケジュール順守など。取り組みの成果を確認するための指標として同社が重視しているのが、CMMI(*)(Capability Maturity Model Integration)です。

クオリサイトテクノロジーズは2013年にCMMIレベル3(Defined:定義段階)を達成。3年後の2016年には、1段階上のCMMIレベル4(Measured:定量的管理段階)を達成した企業として認められるに至りました。CMMIレベル4では組織としてのプロセス能力を計測・制御する必要があるため、同社は統計的分析と定量的分析に基づく評価の仕組みを構築。管理職を中心に組成されたソフトウェアエンジニアリングプロセスグループ(SEPG)が組織標準を策定し、それに基づく実プロジェクトでの開発実績を分析・評価して、プロセス改善にフィードバックするサイクルを作り上げました(図1)。

* CMMI®は、米国カーネギーメロン大学のソフトウェア工学研究所によって開発された組織におけるシステム開発の能力成熟度モデルです。

図1 クオリサイトテクノロジーズにおけるCMMIの取り組みイメージ

図1 クオリサイトテクノロジーズにおけるCMMIの取り組みイメージ

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ニアショア企業として地方の未来を拓きたい

運用サービスとデータセンターサービスを含む、クオリサイトテクノロジーズ全体の売上高は22億5447万円(2021年度実績)。藤島は「付加価値を高めることを主眼に、今のシステム開発事業をこれからさらに深めていくつもりです」と意気込みを語ります。同社のシステム開発事業は、業界最大手のユーザー企業と直接契約しているのが特徴です。今後も、社数を増やすのではなく、お客さまの業務をより深く理解することによって貢献度を高めていく方針です。

そうしたシステム開発スタイルを支えるのが、システム開発エンジニアの採用と育成です。これまで名護でも札幌でも現地の大学を卒業した人や、県外・道外の大学を卒業した地元出身の人を積極採用してきたので、今後も同じ方針で優秀な人財を増やしていく計画です。

首都圏企業とダイレクトに取り引きを行うことにより、高い付加価値を提供していることが、クオリサイトテクノロジーズの最大の特長です。そのビジネスを強くすることによって地域から見た同社の姿も変わってくると藤島は考えています。「私たちには、首都圏レベルのニアショア開発・運用サービスの力で地方の未来を拓くという思いが強くあります」(藤島)。その存在意義を高めるための同社の取り組みは、これからも粘り強く続けられていくことでしょう。

クオリサイトテクノロジーズの公式HPはこちら

※ 記事中のデータ、人物の所属・役職などは、記事掲載当時のものです。

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