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新しい技術に挑戦し、実践へ応用

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R&D本部
先進技術開発部

R&D本部 先進技術開発部

R&D本部先進技術開発部のメンバー

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50年を超える歴史を持つR&D本部に2013年から設けられたのが、先進技術開発部です。最新の技術を当社の事業にどう生かしていくのかを調査し、応用する役割を担っています。

先進技術開発部は総員12人。OCRグループ、応用グループ、基盤グループという3つのグループから構成されています。「部としての特徴は、個人個人の技術への探求心が強く、高いスキルを持っていることと、専門知識だけではなくアイデアをものとして作り上げる実装能力を併せ持っていることです」と先進技術開発部部長を兼務するR&D本部本部長の田中泰洋は語ります。

特に最近奨励しているのが、社外の技術系のコンペティションへの参加です。Googleが運営するコンペティションKaggleでメダルを取ったり、OCRに関する権威ある国際会議ICDARのコンペティションで入賞したりと実績も出始めています。

「組織風土としては技術者集団らしく上下関係のない風土で、年齢や役職に関係なく、技術テーマに対して率直に意見を交わしています」と田中は話します。

OCRグループが現在チャレンジしているのは、カメラでの文字認識技術の高度化です。「近年は、カメラで文字を読み取る技術が求められています。ただ、ピントがボケていたり、斜めになっていたりして難易度が高い技術でもあります。近年のAIの進化で対応できるようになってきた、アカデミックでも注目されている領域です」とOCRグループのリーダー八尾唯仁は話します。

幅広い領域をカバーする応用グループが注力してきたのはスマート農業技術です。九州大学大学院農学研究院との共同研究として始め、ハウスで栽培されているイチゴの生育状況を映像から数値化する技術の開発に取り組んできました。

応用グループのリーダー政井隆之は「AIを活用して収穫量の予測までスマートフォンのカメラ映像でも行えるように、事業部門と協力しながら技術をブラッシュアップ中です」と話します。農林水産省の実証事業でも活躍している政井はスマート農業のセミナーで講演活動も行っています。また、ヘルスケアも応用グループの注力領域の一つです。慶応大学の先生と共同で、運動機能障害のために移動機能低下をきたすロコモティブシンドロームをカメラで自動測定する技術を開発しました。この技術は介護予防事業者向けソリューションとして事業化されました。

基盤グループでは、効率的にAIの開発を支援するプラットフォーム「LaiGHT(ライト)」を開発しています。名称には「AIで世界を明るくしたい」という想いが込められています。現在は画像認識や時系列予測など用途別のAI開発環境を整備し事業活用をより促進する活動を進めています。

基盤グループのリーダー入江建志は「AIを使いたいと思ったらぜひ連絡を」と社内での活用を促します。LaiGHTを使うことで、個々の要件に応じたカスタムAIを効率よく開発できます。すでに顧客案件への適用やソリューション製品への組込みもされており、適用可能な範囲を広げていく予定です。

「今後も外部のコンペティションなどの競争の場に先進技術開発部として積極的に参加し、技術力や問題解決力をアピールしていきます。めざしているのは、競争力の高い技術を生み出して、当社の強みを発展させることです」と田中は話します。

新規性の高い領域で技術を掘り起こして育てるプロセスが先進技術開発部にはあり、実践への応用を考えられる技術者集団が育っています。実際に事業部門からの引き合いは増加傾向にあり、さらに大きな成果につながることが期待されています。

キヤノンITソリューションズ株式会社
R&D本部 本部長
先進技術開発部 部長
田中 泰洋
Yasuhiro Tanaka

キヤノンITソリューションズ株式会社
R&D本部
先進技術開発部
八尾 唯仁
Tadahito Yao

キヤノンITソリューションズ株式会社
R&D本部
先進技術開発部
政井 隆之
Takayuki Masai

キヤノンITソリューションズ株式会社
R&D本部
先進技術開発部
入江 建志
Takeyuki Irie

※ 記事中のデータ、人物の所属・役職などは、記事掲載当時のものです。

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