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Chevron U.S.A. マッケルロイ油田

1.概要

Chevron Corporationは、米国で指折りの石油会社で、世界の100カ国以上に31,000人以上の従業員を有しています。1996年、テキサス州西部のクレーン&アップトンにある同社のマッケルロイ油田の評価を行った結果、稼動率を大幅に向上させるには、リモートサテライトを使って採収された石油を集めて油井検査を行い、石油生産処理業務を一つの施設に統合することが必要だという結論に達しました。

2.システムの必要条件

マッケルロイ油田は10年近く、SCADAホストコンピューターでWindowsベースのHMIソフトを稼動させ、900MHz以上のシリアル/マスタースレーブプロトコル、4800bit/秒の無線システムで油田の機器と通信する、という旧来の工場オートメーション方法によって操業していました。
しかし、石油生産処理施設の統合にあたり、以下の条件を満たすシステムが必要となりました。

  • リアルタイム監視と運転操作
  • 自動油井検査
  • 使い易さ
  • 27のサイト毎に現場の機器設定が全く異なる中で同一のプログラムを流用できること
  • 全サイトのオペレーターがどこからでも制御状況を監視できること
  • 油井検査および生産データは全てデータベースサーバに圧縮保存されること
  • データベースのダウンやワイヤレスLANの故障時にも油井検査および生産データの損失がないこと
  • ビデオトランスミッション(映像の伝送)のサポート
    ・ 20年寿命のプロジェクトに対応できる最新のテクノロジーである
  • オペレータが使い馴れた環境を維持できる
  • ビデオ監視の導入が容易である

Chevron U.S.A.の設計チームは上記の必要条件を満たすシステムを構築するため、PCベースの制御およびピアツーピア ワイヤレス接続を採用しました。

3.SCADAシステム構成

27の遠隔サイトにはXycomのタッチパネル搭載の産業用パソコンとワイヤレスのAironet Ethernet LANアダプターが設置されています。パソコンには200MHzのPentium II マイクロプロセッサと64MBのRAMが搭載されています。ワイヤレスLANは3つの周波数での多重化設定がされていて、2Mbit/secのデータ転送速度をサポートしています。
中央のホストサイトには196MBのRAMを搭載したCompaq Dual Pentium II 200 MHz サーバが設置されています。
各Xycomパソコンで自動設定機能付きのInControlを動作させ、GE Genius Bus、Profibus、Modbus経由で油田の機器と通信しています。InControlはシステムの心臓部となっています。InControlは自動油井検査のタイミングを調整し、システムの安全性をチェックし、ステータス情報を中央のアラーム告知システムに送信し、必要な場合には手動操作を促します。中央に配置されたIndustriaSQL Serverはリアルタイムのプロセスデータを各InControlノードから収集します。

4.Wonderware InTouchの位置付け

全施設で同一のInTouchアプリケーションを共有し、油井検査および生産業務を監視・制御しています。InTouchを使用することでオペレータはどこからでも簡単に遠隔現場の作業状況を監視・制御できます。InTouch 7.0のリモートリファレンスにより、全てのInTouchノードが全てのInControlレイヤーと接続可能になりました。接続されたInTouchノードは遠隔現場の設定情報をInControlから収集し、現場の変化に応じて画面表示を変更します。さらにInTouchはシステム全体に報告書作成、アラーム表示、トレンド、そして油井検査スケジューリング機能を提供します。

左のブロックダイアグラムは中央のサーバおよび27の遠隔現場のうちの2つを表したものです。InTouchとInControlがゆるく接続されているのがお分かり頂けます。前述のように、どのノード上でも各InTouchアプリケーションはInControlアプリケーションと接続できます。下のダイアグラムでは、生産データを(生)、設定データを(設)と表しています。

5.Wonderware InControlの位置付け

全サイトで同一のプログラムを動作させるため、InControlアプリケーションはランタイム中に各プログラムをサイトの設定に応じて起動したり停止させる事ができるモジュール方式で開発されました。
油井検査は3種類のInControlプログラムによって実行します。
またInControlは各サイトの様々な異常を検知し、それに対応します。各ディスクリート機器およびアナログ機器の情報が各サイトのGenius I/Oブロックと通信するGE GeniusBusネットワークを通じて収集されます。InControlのプロセスロジックはアラームが起こると、そのアラーム状態に対する適切な対応を判断します。アラームハンドラはこの情報を一括し、InTouchおよびサーバのダイアルアウトシステムで使用可能にします。また、このシステムはルーチンのメンテナンスおよびシステムの起動にかかる合計時間を飛ばすことにより、アラームを回避します。

6.当工場に於けるInTouch、InControl、IndustrialSQLについて

全施設で従来のアプリケーションと共通のルック&フィールを持つ同一のアプリケーション(=InTouch)を共有して制御・監視を行う事により、オペレータのトレーニング、メンテナンス等にかかる時間を大幅に削減できました。また、InControl、IndustrialSQLと組み合わせて使用することによりデータの収集、保存の信頼性も向上しました。 これらのWonderwareのツールを使用したプロジェクトにより人員を30%削減できました。更に、このプロジェクトの自動油井検査部分は一人当たり10%の時間削減、5%の輸送距離の削減、そして120缶/日の生産増を実現しました。

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