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東京大学 情報基盤センター様

世界最大級のMac NetBootからローカルブートへ移行 クリティカルで高効率な運用体制を2つの管理ツールで実現

  • コスト削減
  • 多様なワークスタイルへの対応
  • 設備・資産の有効活用
  • パフォーマンス・可用性向上
東京大学 情報基盤センター

Xserve の生産中止を機にNetBootの環境の見直しに着手。混在していたWindowsマシンを含めて、端末統一による運用コスト削減を目指し、ローカルブートによるMacとWindowsのマルチOS 環境へ刷新。Total Manager for Mac 2とKaseyaで最適環境を構築。

導入ソリューション
導入製品

お客様データ

東京大学 情報基盤センター
創立:1928年
所在地:東京都文京区本郷7-3-1
学生数:28,798名(2011年5月1日現在)

1868年4月12日、東京開成学校と東京医学校が合併。旧東京開成学校の法・理・文の3学部、そして旧東京医学校の医学部に東京大学予備門を付属して、東京大学が創設される。英タイムズ紙系列の「THES」が発表した「2012年世界大学評判ランキング」では8位にランクされる。国内・アジアでは堂々1位。
世界のリーディングユニバーシティを目指し、知識の洪水に流されない「本質を捉える知」、独善に陥らない「他者を感じる力」、そして「先頭に立つ勇気」を備えた、21世紀が求める人材が育つ場でありたいと、大学の競争力の本質を磨くことに余念がない。

そんな中で、東京大学情報基盤センターは、学内外の研究・教育、社会貢献等に係る情報処理を推進するため、その基盤的研究を行うとともに、学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点としての役割をはたしつつ、基盤となる設備等の整備及び提供、その他必要な専門的業務を行うことを目的としています。

お客さまが実現できたこと

  • Total Manager for Mac 2とKaseyaの併用による運用管理の効率化
  • 新たな環境整備により設備投資コストや消費電力の削減が可能となった

お客さまのご要望

  • MacとWindowsのマルチOS環境でのローカルブートによるシステム構築

Xserve生産中止を機に、NetBoot環境の見直しを図る

東京大学では、学生や教職員が授業や研究のために利活用する学内システムとして、従来より教育用計算機システム(以下、ECCS)を構築・運用していた。ECCSは、本郷キャンパスの情報基盤センターや駒場キャンパスの教養学部情報教育棟をはじめ、本郷・駒場・柏キャンパスの図書館や教室に分散して配置される1000台を超える端末やネットワークからなる学内情報基盤だ。そのECCSに、2004年よりiMacとXserveが採用され、国内はもちろん世界でも最大級のMacによるNetBootシステムとして運用されていた。"東大といえばMac"━━文教の世界やIT業界では、そんなイメージが定着しつつあるのも頷ける。

ECCSでは、2008年のリニューアル時にも引き続きNetBootシステムを採用。その際、Mac環境の効率的な運用・管理を実現するためにキヤノンITソリューションズが開発したMacクライアント統合ソリューション"Total Manager for Mac"が導入された。これは合計33台のブートサーバと、3キャンパスに分散する1176台の端末を管理するため、利用者が端末を立ち上げるたびにサーバからOSイメージを読み込むシンクライアント方式に対応した統一環境運用ツールだ。操作もブラウザベースで行え、NetBootをはじめ、電源や故障端末の管理までを一元的に行えるなど、MacによるNetBootシステムには不可欠な存在となっていた。そんなECCSが、2012年に迎える更新を前に、これまでのNetBootシステムを見直すことになるひとつの出来事が起こる。

「これまでも起動時などに感じる若干のタイムラグ以外には、大きな不満を感じることなく安定稼働していました。しかし、2010年の秋にMac端末のブートサーバとして使っていたXserveの新製品がリリースされないというアナウンスがApple社からあり、それに代わる仕組みや対処方法を考えなければならなくなりました」と、今回のリニューアルの背景を振り返るのは、東京大学情報基盤センターの丸山一貴氏だ。

この他にも、1000台を超えるMacをNetBootで管理運用している事例が世界的に見ても少ないため、大規模システム特有のトラブルが出ても原因究明に時間がかかってしまうという課題があったのも事実だった。

「細かなことですが、たとえばiTunes StoreがNetBootでは使えないこともありました。東大で作成したコンテンツが iTunes Uに無料でアップされているというのに、学内からアクセスできないというのも変な話ですよね」(丸山氏)

また、同校ではMacのほかに、Windowsマシンも混在していた。そんな環境を、端末統一による運用コスト削減も含め適切に管理するための効率的な解決方法をみつけるのも課題のひとつだった。

「たしかにXserveの生産中止がきっかけであったことは事実ですが、こうした課題解決を含め、授業に不可欠な統一環境を少人数の管理体制で維持するという原点に立ち返り、現実的なソリューションがあれば今回はNetBootにはこだわらない方針で臨むことにしたのです」(丸山氏)

東京大学 情報基盤センター 情報メディア教育研究部門 助教 博士(情報理工学)丸山一貴氏

東京大学 情報基盤センター
情報メディア教育研究部門
助教 博士(情報理工学)
丸山一貴氏

135台の端末が設置された東京大学駒場キャンパス情報教育棟の大演習室

135台の端末が設置された東京大学駒場キャンパス情報教育棟の大演習室

シンクライアントからネイティブなマルチOS一斉管理体制へシフト

そこで、これらの問題を一挙に解決する策として、同校が選んだのは、MacとWindowsのマルチOS環境でのローカルブートによるシステム構築だ。

「まず、学生や教職員が使うECCSの端末を、UNIX環境としてのMacと、Windows両方のOSをデュアルブートする方式で端末を統一することにしました。1321台のデュアルブートを考えると2642台相当の端末を、NetBootのように一斉にすべて同じ環境に統一しながら管理することが必要でした。そこで、その仕組みとして、環境復元ツールと組み合わせる前提で模索しました」(丸山氏)

同学が挑むこの新たな管理運用体制では、MacとWindowsの混在環境でOSや導入アプリケーションのパッチチェックと実行、そしてその実行結果をすぐに把握できることが条件だった。また、パッチ適用時には一度"Deep Freeze"の設定を解除し、パッチ適用後に再起動してから"Deep Freeze"を再適用するステップ管理の機能も求められた。

こうした同校のさまざまな要件が公開され、競争入札の結果、ECCS2004や2008でもMacのNetBootの開発/導入を行ったキヤノンITソリューションズが、これまでに引き続き担当することになった。

Macの集中管理ソリューションに関する追加開発を担うキヤノンITソリューションズの提案は、以前の導入時より機能強化された"Total Manager for Mac 2"と"Kaseya"+環境復元ツール"Deep Freeze"の併用による集中管理だった。

「"Kaseya"は、企業向けでの実績が多いツールでしたが、文教でも活用できるとキヤノンITソリューションズにオーソライズしてもらえました。ローカルブートによるマルチOS環境でも、少人数で実現可能な集中管理体制を敷きたかった私たちの要件を満たす提案でした。加えて具体的な設計構築段階では、私たちの業務環境や実際の運用方法を深く理解した上で詳細設計を提案してくれたので、スムーズに進められました。まさにMacソリューションのオーソリティとして、我々の目的を共有してくれた内容だったと思います」(丸山氏)

Total Manager for Mac 2と新採用のKaseyaで最適環境を構築

同校が新たに採用する"Kaseya"は、マルチOS環境での統合管理機能はもちろん、パッチを当てる際の複雑な条件を制御できるステップ管理機能を標準搭載している。また、各端末にOSをインストールするローカル起動になるため、"Kaseya"のエージェントを常駐させることで、バージョンアップなども随時確認しながら集中管理が行える。これにより、少人数での運用が可能となる。さらに「ローカルブートで、各端末の動作が若干軽快になるのも魅力でした」(丸山氏)と振り返る。管理運用体制だけでなく、利用者視点での効果も考慮した環境整備に余念がない、同校のこだわりが垣間見える選択といえるだろう。

とはいえ、何らかのアクシデントが発生した場合に備え、従来の固定したOSイメージの一括配信体勢も残しておく必要があった。また、ジョブレポートの自動処理や各教室で行う授業の際に不可欠な一斉電源管理などの機能も、そのまま残しておきたいという要望もあった。それら独自オペレーションをローカルブート環境でも実現できるよう、キヤノンITソリューションズでは追加開発を行い"Total Manager for Mac 2"にまとめた。

「ブートサーバが以前のXserve33台から、"Kaseya"導入後はMac mini server 11台に抑えられ、ハードウェアへの投資を少なくできました。また、空調への負荷も含め消費電力の削減を達成できたのも大きいですね」(丸山氏)

・NetBootだけでなく、ローカルブート環境にも対応可能に進化した"Total Manager for Mac 2"
・ローカルブートによるマルチOS環境を効率的に管理する"Kaseya"の管理画面
・MacOSかWindowsかを利用者が自由に選択して起動することができるようになっている

遠隔操作導入などユーザー第一にインフラ進化に臨む動向にも注目

また、今回新たに進化した同校のECCS 2012では、教育現場での利活用をよりスムーズにする機能も追加されている。

「全端末をBootCampによってMacとWindows両方のOSが起動するiMacに統一したことで、これまで専用のCAD教室などでしか授業ができないという制約もなくりました。教室選択の自由度も高まったといえるでしょう。加えて、Mac環境に関しては、学外からもリモートアクセスできるようになりました。ブラウザ越しに学内にあるMac端末(リモート専用)の画面を操作するため、Windows端末からのアクセスも可能です。学生が授業で使った資料を自宅に戻ってから再確認したり、非常勤の講師のみなさんが教材の動作確認をしたりなど、非常に重宝しています」(丸山氏)

従来は、コマンドラインベースのリモートアクセス機能のみで、Mac OS用のGUIアプリケーションは使えなかった。その不便さの払拭のため、キヤノンITソリューションズが開発した"クライアント遠隔操作ソリューション"を導入し、誰もが簡便に使える環境に再構築したかたちだ。

このように、MacとWindowsのローカルブートによるマルチOS環境でのシステム構築を無事に果たした同校だが、すでに今後の新たな展開を視野に動き出している。

「学内に固定端末を設置して情報やサービスを提供するスタイルだけでなく、今後は学生が持ち歩くスマートフォンやタブレット端末などとの融和性を高めていく必要があるでしょう。学内情報基盤の次の進化の道筋のひとつだと考えています。学生が自前の端末を持ち込み、私たちは教室に電源と無線LANのAPを用意するだけ。そんなスタイルで運営しようとしている大学もありますから、私たちもユーザーと学校のリソースを融合させるようなモバイルデバイスマネージメントを検討していかなければならないでしょう。教育環境に求められる要件の変化を注視しながら、教育用の情報基盤整備を進めていきたいと思います」(丸山氏)

MacのNetBoot環境から、ネイティブ環境でのマルチOS対応システムへ大きく舵を切った同校。その管理運用体制を、"Total Manager for Mac 2"と"Kaseya"の併用で実現させた、キヤノンITソリューションズ。この両者による今後の先駆的なチャレンジにも、大きな期待が寄せられている。

システム構成図

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システム構成図

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