
東京工業大学
創立:1881年
所在地:東京都目黒区大岡山2-12-1
学生数:4911名(2008年5月1日現在)
http://www.titech.ac.jp/
(東京工業大学のサイトへリンク)
1881年設置の東京職工学校から蔵前での東京高等工業学校を経て、1929年に大学へ昇格し、128年の歴史を有する日本最大の理工系大学。ノーベル賞受賞者の白川英樹博士をはじめ数多くの優れた人財を輩出するなど、確かな基礎力を修得した「創造型人間」の育成を目指し、常に時代の最先端を切り拓く“頼りになる大学”の役割を果たす。その実力は、大学世界ランキング(2008年THES-QS)において61位、工学分野で世界第22位、総合で日本第4位にランクされるほど。
2006年に国内最高速を誇るスーパー・コンピューティング・グリッド・システム「TSUBAME」を構築。つなみの予測やバイオなど大規模な計算世界を拓く。
Mac導入後4年目で見えてきた 経年劣化による様々な課題

東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻 准教授
渡部 卓雄氏

東京工業大学大学院情報理工学研究科数理・計算科学専攻 教授
千葉 滋氏
2005年より学生の演習用システムとして理学部と工学部の2教室にMacによるNetBootシステムを導入していた東京工業大学。理学部の教室には81台のPowerMacG5、工学部の教室には96台のiMacG5が配置され、日々の演習授業や課題作成のツールとしてフル稼働していた。
「当時、最先端のMac環境による学部内の情報基盤として整備したものです。学生からの評判も良く、安定稼働していました」と振り返るのは東京工業大学の渡部卓雄氏。
しかし、毎年ブラッシュアップされる演習授業の内容と、それに伴ってアプリケーションをバージョンアップさせていくうちに、端末にかかる負荷も増大。「工学部では120人の学生に対し常時96台がフル稼働の状態でしたが、授業の進行に影響が出るほど処理速度が遅くなってきました」(渡部氏)というように、運用4年目辺りで課題が顕著になってきた。
そこで、端末やサーバの性能アップだけではなく、3つの建物に分散して端末を設置するための帯域確保や適切なサーバ配置といったネットワーク環境、その運用管理業務の効率化も含めて、トータルにシステムの機能を改善するリプレイス案の策定に乗り出した。
「 Windows環境を整備することも急務でした」と同校の千葉 滋氏は学生の演習環境への配慮があったことも挙げた。
NetBoot管理ツールの独自開発等Macに強いSIerを選ぶ
「私たち運用側の課題はもちろんですが、何より学生の学ぶ環境の劣化につながりかねない問題の解消が急務でした。そのためリース契約満了のタイミングで全面刷新を決断したのです」(渡部氏)と、同校では2008年1月から理学部と工学部の演習用システムのリプレイスに着手した。リプレイスのポイントは大きく4つ。クライアント端末の性能アップとイニシャル/ランニングを含めたコストパフォーマンスの向上、システムやネットワーク全体の信頼性向上、運用管理業務の効率化だ。
「Mac環境に不満があったわけではなかったので、基本は現行のNetBootシステムの底上げを前提に取り組みました」(千葉氏)
同校では前述のポイントごとに細かく要件定義した上で、入札仕様の作成にあたり、SIerから幅広く情報を募った。その結果、もっとも的確かつ有益な情報を提供したキヤノンITソリューションズが落札することとなった。
価格、品質、エコ対応、すべて 叶えるH3Cのスイッチに着目

低消費電力仕様のH3Cテクノロジーズのスイッチ
さて、ここで同校が2009年3月にリプレイスした理学部と工学部の演習用システムをポイントごとに確認してみよう。まず、クライアント端末がPowerPC MacからIntel Macにアップデートされ、格段に性能が向上された。また、Intel化に伴いMacOS X上でWindowsを動作させる「Parallels Desktop for Mac」を導入。Windowsでの作業環境も手に入れることができた。
さらに、今回のリプレイスでもっとも重要なポイントであったコストパフォーマンスとネットワークの信頼性向上について、千葉氏は語る。
「コストを削るために最低限のシステム構成にするのは誰でもできることです。しかし、教育機関として、そんな学生の発想の芽を摘むようなことだけは避けなければなりません。限られた予算内で、性能アップした端末に相応しいネットワークやサーバの強化を果たしながら、システムの管理コストを下げる━━そんな難問への創意工夫をSIerに期待していました」
その答えのひとつとして、キヤノンITソリューションズが選んだのがH3Cテクノロジージャパンのネットワーク機器だった。同校に導入されたのはL2スイッチに「S5100」、L3スイッチに「S5500」の2機種。価格競争力が高く、導入コスト抑止はもちろん、低消費電力での稼働や故障率の低さの証しとなる永年保証などの品質の高さから、ランニングコスト低減も期待できる。しかも、単にカタログスペックだけで評価するのではなく、実機を取り寄せキヤノンITソリューションズ社内での検証を実施。他社製品と同等あるいはそれを上回るパフォーマンスを確認した上で採用するという念の入れようだった。
そんな中でも特に注目されたのがH3C製品の低消費電力仕様。というのも、同校全体での消費電力量が、電力会社との契約のリミットに近づきつつあり、その克服も大きな課題だったからだ。
「私たちは常にITに関する最先端の理論や技術を追究していますが、それでも世界中のメーカーすべての製品情報を把握するのは難しい。その意味ではベストの提案でしたね。グリーンIT対応機器でもあり、環境への配慮も叶うという副次的なメリットも得られました」(渡部氏)
最先端ソリューションをトラブルなしで実現するのがSIerの実力

低消費電力仕様のH3Cテクノロジーズのスイッチ
さらにシステムの安定化に向けては、前述の永年保証をはじめ、Mac端末も含め代替機の用意などで万一の際のアイドルタイム短縮を実現。サーバもCPUに Intel Xeon搭載のXserve11台に置き換えパワーアップが図られた。
同時に、運用管理業務の効率化では、キヤノンITソリューションズ独自開発の“NetBoot管理ツール”により、Webブラウザ上から多数の端末管理の自動化と業務標準化を進めている。
「GUIに優れた操作感で、少人数の運用管理体制でも均質な業務遂行が可能となり、助かっています」(渡部氏)
これら改善要件を満たすリプレイスが、実質約3週間で行われたことも「SIer としての実力に満足しています」(千葉氏)と同校での評価は高い。もちろん、リプレイス中、さらにはリプレイス後の運用面でも、「システムもネットワークも現時点ではトラブルなし。当たり前のことですが、それをきちんと実施した事を高く評価しています」(千葉氏)と評する。
今回のリプレイスで理学部と工学部の学生の演習用システムの整備を果たし、4年間という長い運用フェーズに入った同校。しかし、既に次回のリプレイスに向けて、キヤノンITソリューションズには、より一層の期待が寄せられている。
システム構成鵜図
- ・Xserver,Mac Pro,iMac,Power Mac G5は、米国Apple Inc.の登録商標です。
- ・WindowsはMicrosoft Corporationの登録商標です。
- ・Xeonは、Intelの登録商標です。
- ・Parallels Desktop for Macは、Parallels Software International,Incの登録商標です。
東京工業大学導入事例[PDF:616KB/ 2ページ]
この事例は取材時の情報に基づき構成されています。
その後変更となっている場合もございますので、ご了承下さい。






