
明治学院大学
創 立:1863年
所在地:東京都港区白金台1-2-37
学生数:12,246名(2009年5月1日現在)
http://www.meijigakuin.ac.jp/
(明治学院大学のサイトへリンク)
1863(文久3)年、アメリカ人宣教医師J.C.ヘボンが、妻クララと共に明治学院大学の原点となる《ヘボン塾》を横浜に開設。現在では東京都港区白金台と横浜市戸塚区にキャンパスがあり、6学部から数多くの卒業生を社会に輩出している。また、学校法人明治学院として、大学以外にも中学・高校・大学院(7研究科 11専攻)を擁する総合学園に発展。
2013年に迎える創立150周年に向け、建学の精神「キリスト教に基づく人格教育」に立ち返り、教育理念"Do for Others(他者への貢献)"の社会的実現をめざして、記念事業「21世紀 ヘボン・プロジェクト」を始動させている。
管理負荷の低減に向けて貸出用PCのネットブート採用へ

明治学院大学情報センター次長
萩原 昌幸氏

明治学院大学情報センター システム担当SE
高橋 大氏

明治学院大学情報センター チームリーダー
鷲尾 隆幸氏
明治学院大学では、従来より学生に対して、いつでも簡単にPCを利用できるようにPCの開放サービスを行っている。このサービスで提供されるデスクトップPCは、すべてネットブート形式を採用しており、毎回起動時にOSやアプリケーションをサーバからディスクイメージでロードし、メモリ上に展開されるようになっているため、アプリケーションの追加やパッチの適用もサーバ上だけでメンテナンスを行えばよく、運用管理の負荷が大幅に削減されていた。
しかし、その一方で、120台ある貸出ノートPCでは、まだネットブート化を実現できていないという課題を抱えていた。というのも、ノートPCの場合、どこにでも持ち運べる利点を生かすため、ネットブートは無線LAN対応であることが不可欠と考えていたからだ。しかし、それを実現するためのシステムをなかなか見つけられずにいたというのが実情だった。同学情報センター次長の萩原昌幸氏は、当時のことを振り返りこう語る。
「学生からの貸出用ノートPCに対するニーズは非常に高いものがありました。ゼミなどの共同研究やグループで学習するために学内の無線LANに接続して用いることが多く、個人ブースで使用するデスクトップPCよりも使いやすいからでしょう。必然的に貸出用ノートPCへの需要は増え、白金台のキャンパスでは用意されたノートPCがすべて貸し出されるというのも決して珍しいことではありませんでした」
また、当時の運用面に関する課題を、萩原氏とともに担当してたSEの高橋 大氏も次のように語る。 「当時、貸出用ノートPCは、70台程度あったのですが、ウイルスソフトの定義ファイルやセキュリティパッチの更新など、定期的に行わなければならないメンテナンス作業は、図書館と日程調整して数回に分けてノートPCを集めなければなりませんでした。特に当大学は白金台と横浜の2カ所にキャンパスがあることから、横浜のノートPCを白金台に運ぶ手間もありました。正直、これ以上の増設には限界があると感じていたのです」
安定・軽量なV-Bootが無線LANでのネットブートを実現

学生には、新しくつくられた専用のバッグとともにノートPCが貸し出されている
2009年5月、こうした課題を解決するためにキヤノンITソリューションズが提案したのが、アライアンスパートナーであるアルファシステムズが開発した「V-Boot」を活用した無線LANにも対応できるネットブートシステムだ。
これはまさに萩原氏たちが待望していた無線LANによるネットブートシステムだったわけだが、同時に彼らの大きな注目を集めたのが、V-BootがノートPCのHDDにディスクイメージ全体を配信する点だ。
「クライアント側にはディスクイメージがフルキャッシュで残るので、万一ネットワークやブートサーバに障害が起こったり、無線LANのアクセスが不安定な場所であっても、前にキャッシュしたディスクイメージから起動できるという点が非常に興味深かったですね」と、情報センターチームリーダーである鷲尾隆幸氏も、V-Bootに可能性を感じたという。
また、V-Bootはマルチキャスト配信のため、ディスクイメージの配信数を大幅に減らすことが可能になり、ネットワークの負荷を軽減できる点も大きな魅力となった。サーバを増設して負荷分散を図る必要がないことから、導入コストを引き下げることにもつながるからだ。
「しかもV-Bootなら、ウイルスソフトの定義ファイルやセキュリティパッチの更新が、サーバ側とクライアント側の差分のみを配信するだけでいいので、従来のディスクイメージ全体を更新する方式に比べ、配信データ量を大幅に減らすことができるだろうと感じましたね」(高橋氏)
さらに、導入プロセスにおけるキヤノンITソリューションズのきめ細やかな対応についても萩原氏は、こう評価する。
「導入検証中に、V-Bootで起動させたノートPCで、いくつか不具合が見つかりました。一つがプロジェクター等の外部モニターへの出力切り替えがうまくいかないという問題。これはV-Boot自体がLinux上でWindowsを仮装起動させるシステムなので、うまくファンクションキーを認識できなかったことが原因でした。また、無線から有線へのネットワークの切り替えがスムーズに行えず、ノートPCの再起動が必要になるといった問題もありました。しかし、いずれの点に関しても、迅速に対応していただき、非常に満足しています」(萩原氏)
また今回、図書館にも新たにV-BootによるデスクトップPCを導入した。というのも、これまで図書館のネットワーク帯域に不安があったため、ネットブート方式の導入に踏み切れなかったからだ。
「V-Bootであれば、既存の図書館のネットワークを変えることなく更新作業が行えますし、マイクロソフト社のVECDライセンスを購入しなくても済むことや、サーバが少なくて済むといったことも、導入メリットとして大きかったですね」(鷲尾氏)
信頼性と運用負荷の低さを評価 他システムへの展開を期待される
こうして2009年11月に、120台の貸出用ノートPCと、51台の図書館用デスクトップPCのV-Boot使用が開始された。


学内のラウンジでは、貸出用ノートPC の利用シーンが数多く見られる
「V-Bootの導入によって、各種の更新作業が容易になり、システムの安全性確保という意味で本当に楽になりました。また、図書館側からも更新のためのサービス停止期間が短くなったと大好評です」と、実際に運用面を担当する高橋氏は、 V-Bootの導入によるメリットをもっとも実感しているという。
「これまでも、今回のように自由利用のシステムで検証を重ね、評価の定まったものの中から授業用システムに採用してきました。今回の導入でV-Bootへの信頼性や運用負荷の低さなどが高く評価できたので、今後の導入計画でも視野に入れています」(萩原氏)
V-Bootを導入し、運用負荷の低減と学生サイドのIT利用促進を同時に図る同校の、次の展開に注目していきたい。
システム構成
- ・パンフレット内で使用されている製品名・商品名は、一般に各社の登録商標または商標です。なお、本文中に© ® ™マークは記載していません
明治学院大学導入事例[PDF:1.4 MB/ 2ページ]
この事例は取材時の情報に基づき構成されています。
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